イーサリアムの現物ETFの承認間近?今後のターゲットは?

Daily Market Report 2024/5/23

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直近のBTCとETHの値動き

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上図は、2024/4/12~5/22のBTC/JPYとETH/JPYの価格変動率である。

4/20のビットコイン(BTC)の半減期イベント後、材料不足による価格推移が見られた中、4/30には香港証券取引所でBTCとイーサリアム(ETH)の現物ETFの取り扱いが開始された。

あらかじめ米国市場ほどの大きな反応は期待されていなかったものの、初日取引高が伸び悩んだこともあり、失望売りが価格下落に繋がったと思われる。

また、4/30にFOMCを控え、雇用コスト上昇や消費者信頼感の低下が意識され、米国株式市場は1~2%下落しており、これらの影響を受け、BTCは950万円付近から、5/1に900万円付近まで下落した。

しかし、米国における4月の消費者物価指数(CPI)が概ね予想通りの結果となり、インフレの落ち着きから利下げ期待が広がり、5/15米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合がともに1%超上昇した(5/16 ロイター)。

その影響もあり、950万円付近で推移していたBTCは、5/15に再び1,000万円台まで価格を戻した。

ETHに関しても、BTCに連れられ、5/17に48万円まで価格を上昇させたが、さらに5/20には価格を55万円まで高騰させ、BTC以上の伸びを示した。

ETH高騰の理由

ETHが高騰した理由としては、今週月曜日にETHの現物ETF上場申請に関して、証券取引所側がSEC(米国証券取引委員会)から主要な提出書類を更新するよう求められたと報じられたことが挙げられる(5/21 CoinPost)。

5/21のブルームバーグ上級ETFアナリストのバルチュナス氏の報告によると、証券取引所側がSECから19b-4書類の更新を前倒しで行うよう依頼されたこととの情報も出ている。

これによって、SECが上場先の証券取引所に対し承認する方向に傾いている、またその承認が早まる可能性から、5/20にETHの価格が急騰したと考えられる。

また、唐突にETHの現物ETFの情報が加速化したことなどから、複数の情報筋は、SECの動きの背景に、民主党から今年の大統領選に出馬するジョー・バイデン氏陣営の思惑があるのではないかとも報道されている(5/22 CoinPost)。

具体的には、民主党は若者層の支持を獲得することに注力しており、ジョー・バイデン氏の選挙陣営はETH現物ETFを通じて若者や暗号資産愛好家から票を集め、大統領選での勝利を目指しているとされている(5/22 CoinPost)。

今後のETHは?

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上図は、2024/4/1~5/22までのETH/JPYの日足チャートである。

ETHは上述の報道を受け、5/19の48万円前後から、5/20には56万円まで上昇。さらに一時58万円まで価格を上昇させている。

図を確認すると、4月のレジスタンスラインになっていた56万円付近を上抜けし、5/21には10日単純移動平均線が50日単純移動平均線を上抜けしたゴールデンクロス(図の丸A)も確認でき、上昇傾向に入ったことがわかる。

一方で、RSIを確認すると、5/20に買われすぎと判断される75を超え、80付近(図の丸B)で推移しており、利確売りなどから一時的な反落もあるかもしれない。その場合は、4月と5月に揉み合った45万円付近がサポートラインになると思われる。

ETHの現物ETFに関して、米国の投資週刊誌バロンズによれば、早ければ今週中にも承認される可能性があるとも報道されている(5/22 CoinPost)。

もし、ETHの現物ETFが米国で承認されれば、今年3月に越えられなかった60万円(約4,000ドル)の壁を越えて、次のターゲットは、2021年11月に記録した過去最高値である4,800ドル(約75万円)を目指す展開もあるだろうか。

直近のETHの現物ETFの報道には注視が必要である。

(2024/5/22 午後9:00)

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2024-05-23
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