割安感が残るETH(イーサリアム)。オンチェーンアクティビティも少なく、押し目買いの好機か?
Daily Market Report 2024/4/25
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・ETHへの資金流入の期待
ETH/BTC日足チャート(当社取引ツールより作成)
上図は、2023年以降のETH(イーサリアム)の値動きをBTC(ビットコイン)建で示したチャートである。すなわち、ETH/BTCのチャートが上がるほどETHはBTCに対して強い(価値が高い)と言え、現状はBTC買い、ETH売りが旺盛で右肩下がりとなっている。
BTCは、ETF承認や半減期等、良いファンダメンタルズが長らく意識され、ETHに比べ強い状況が続いた。また、BTCのL2(レイヤー2)*といったエコシステムの開発も、ここ最近はETHに劣らず盛り上がりを見せている。
暗号資産のプロジェクトに投資しているVC(ベンチャーキャピタル)も、BTCのエコシステムに投資するニュースも目立っていた。
このような背景から、ここ1、2年は、ETHを含めたアルトコインにはBTCに対してアンダーパフォーマンスとなっている銘柄が多い。
* L2とは、メインチェーンの負荷軽減や処理速度向上などを期待して作られるチェーンのこと。参考:暗号資産(仮想通貨)のセカンドレイヤー(レイヤー2)とは
このような背景もBTC選好に繋がったようであるが、ETFが承認され半減期も通過したことから足元では一段落したと思われる。
一方、ETHに関しては、ここ数か月でSEC(米国証券取引委員会)が承認するとまではいかないだろうが、香港ではETFの承認される道筋が見え始めている。ETHはBTCよりも時価総額が低く、現状はETFに関して半信半疑である分、承認が見えてくると価格へのインパクトも大きくなる可能性もある。
さらに、ETHのオンチェーンアクティビティも落ち着いている。執筆時もガスは10gwei前後とかなり低い。つまり、高値圏であるにもかかわらず、オンチェーンで活動している人が少ない相場ともいえる。
BTC比で見たときに目下弱い動きであることも加味すると、ETHは押し目買いを拾う局面であるかもしれない。
一方で、悪材料としては、中東で起こっている戦争だろうか。先週はそれに関連したニュースに左右される相場になったが、ここ数日は落ち着いていることもあり、徐々にETHの価格も回復傾向にあるが、資金抜けの引き金となるリスクが潜んでいることも頭に入れておきたい。
・ETH/JPYのテクニカル分析
上図は、2024年以降のETH/JPYの日足チャートである。
★マークで記したのがレジスタンスラインであるが、仮に、このレジスタンスラインを超えた日足を形成できれば、60万円を超えるという高値更新も見えてくるだろう。
一方、レジスタンスラインで頭を抑えられるようであれば、高値が切り下がる展開となり、下降トレンドが続くこととなる。
しかし、図中で記した通り、下髭が長いローソク足を伴ったWボトム(茶線)をつけて反発したことから、下値では約45万円水準がサポートとなるだろうか。
上述のとおり、香港ではBTCのETFが4/30に販売される報道もあり、ETHの現物ETFを開発していることを明らかにされているため、まずは4/30前後のトレンドラインでの攻防に注目だろう。
(2024/4/24 午後8:00)
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