半減期を終えたBCH(ビットコインキャッシュ)。事実売りもこなして次の重要材料を織り込むか?
Daily Market Report 2024/4/11
_
・4月1日からの騰落率
騰落率ランキング上位15銘柄(期間2024/4/1 – 2024/4/9)
当社クローズレート(Bid)より作成
上図は、2024/4/1~4/9における当社レバレッジ取引取扱い銘柄の騰落率ランキング上位15銘柄である。
2~3月はBTC(ビットコイン)の大幅な上昇に牽引され、多くの暗号資産も上昇したが、4月に入ってからの足元の相場は、BTCを始め多くの銘柄が小幅な値動きに留まっている。
騰落率1位のCHZ(チリーズ)は8.61%の上昇と健闘している。上昇の要因としては、韓国における大幅な取引量増加が考えられる。韓国大手の取引所によると、CHZの取引高が平時と比較し68.92%増加しており「異常」と評した。
取引高の異常な増加を発表したのみで詳細な要因については不明だが、取引高の上昇が注目を浴び、価格の上昇に繋がったものと見受けられる。
一方、4/20頃に半減期を控えるBTC(ビットコイン)は0.58%の下落となっており、半減期への期待感は一服したような動きとなった。
また、2017年にBTCから分裂したBCHは、BTCと同様のコンセンサスアルゴリズムであるPoW(Proof of Work)を採用しており、日本時間4/4の朝に半減期(採掘報酬の半減)を終えた。
元となったBTCの半減期が迫る中、BTCと関連が深く、すでに半減期を終えたBCH(ビットコインキャッシュ)に注目してみたい。
BTCの半減期への期待が一服し暗号資産市場は落ち着きを見せる状況であるが、BCHの価格はどうなるのだろうか。次項で、BCHの材料とターゲット価格について考察する。
・上昇/下落要因は?今後のターゲット価格は?
BCH/JPY 4時間足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BCH(ビットコインキャッシュ)のチャート・価格情報はこちら
上図は、2024/4/1から4/9までのBCH/JPYの4時間足チャートである。
BCH/JPYは4/4の半減期を期待した動きから、4/1には節目である100,000円を超える動きとなった。
その後は半減期を終えたことによる利益確定の動きに押されるように4/4にかけては逆に大幅に下落(上図赤枠)しているのがわかる。
BTC/USDが70,000ドル付近でまとまった売りが発生したが、その影響もBCH/JPYに及んだようだ。
半減期を終えた後は調整が進む可能性もあったが、逆にBTC(ビットコイン)の上昇につられるようにしっかりとした動きとなり、再度100,000円を回復しつつ4/10時点で95,000円~105,000円のレンジを推移している。
BCHの半減期(上図緑枠)直前である4/4 4時から大きく反発し、100,000円に再度挑戦。その後は100,000円のラインを挟む形で攻防を続けたのち、102,500円~105,000円付近で推移した。
4/11 10時時点では一段値を下げ95,000円付近で推移しているが、今後の値動きについて次に考察する。
・BCHのターゲット価格
BCHは4/4に半減期を迎えたが、5/15には BCH大型アップグレードが控えており、アップグレードの内容として、以下が注目されている。
・CHIP-2023-04 ABLA(Adaptive Blocksize Limit Algorithm)
このアップグレードにより、2017年のBTCからのハードフォークの際に論点となったブロックサイズの拡張性が対応される。
BCHはBTCと異なり、ブロックサイズの上限を引き上げによってスケーラビリティ問題に対応することとなったが、今回のアップグレードでブロックサイズを動的に変更し、運用コストの削減及び将来的なブロックサイズの拡大が可能となった。
これにより、すでに実装されているスマートコントラクトを利用したDAppsの利用促進が期待されている。
4/11現在は95,000円付近で攻防している状況ではあるが、上述した大型アップグレードは重要な材料となる可能性があり、これを市場が好感した場合、一段上の節目である110,000円付近まで上昇する展開は想定しておくべきだろうか。
一方で、前述した通り、BCHの価格推移はBTCとある程度連動性を持っているため、一大イベントである半減期を控えたBTCの値動きに連れられる可能性もある。
4/10 、19時時点でBTCの半減期は4/19~4/20(日本時間)と予測されており、現在は相場の高揚感は一服したものの、半減期が近くなるにつれ価格が大きく上昇することも考えられる。
また、一大イベントであるBTCの半減期後はBTC自体の大きなイベントが無いことから、利食いが入り、売りが売りを呼ぶ狼狽売りに繋がる場合も考えられ、その影響はアルトコインにまで波及する可能性も視野に入れておきたい。
先に述べたBCHの好材料である大型アップグレードを打ち消すことも考えられるため、BTC半減期近辺の値動きには注意しておきたい。
BCHの価格が好調に推移しうる材料がある一方、今年11月に大統領選挙を控えたアメリカの政策によっては、株式や為替市場を含め突発的な値動きになることも考えられる。
ニュースや市場の反応の仕方にも目を配っておきたい。
(4/11 午後0:00時点)
◆本資料においてお客様に提供される情報は、株式会社DMM Bitcoinが収集・作成等したものです。
◆本資料は、一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、暗号資産取引の勧誘を目的としたものではありません。
◆本資料は、本資料作成時点で株式会社DMM Bitcoinが信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
◆本資料の情報によって生じたいかなる損害についても、株式会社DMM Bitcoinおよび本情報提供者は一切の責任を負いません。
◆本資料のグラフ・データ等は、過去の実績または作成時点での見通し・分析であり、将来の市場環境の変動や運用状況・成果を示唆・保証するものではありません。また、税金・手数料等を考慮しておりません。
◆本資料に関する著作権、知的所有権、その他一切の権利は、株式会社DMM Bitcoinまたは権利者に帰属します。お客様は、本資料に表示されている情報をお客様自身のためにのみ利用するものとし、第三者への提供、再配信、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。