過去最高値更新のBTC。ETHも「Dencun」で50万円も視野に入るか?
Daily Market Report 2024/2/15
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・2月1日からの騰落率
騰落率ランキング上位15銘柄(期間2024/2/1 – 2024/2/13)
当社クローズレート(Bid)より作成
上図は、2024/2/1~2/13における当社レバレッジ取引取扱い銘柄の騰落率ランキング上位15銘柄である。
過去最高値を更新したBTCのさらに上を行く銘柄があり、騰落率1位のAVAX(アバランチ)に至っては20%を上回る上昇率となっている。
直近のAVAXについては、2/1にDurangoネットワークのアップデートが発表されたものの、価格上昇に大きく寄与しているようには見受けられないため、2/7から始まった暗号資産市場全体の上昇に伴い価格が大きく上昇しているものと思われる。
そして、今後アップグレートが控えている騰落率17.33%のETH(イーサリアム)にも注目したい。
加熱感のある相場の中で、アップグレードスケジュールが発表されたETHであるが、次項で、直近のニュースと併せてターゲット価格を考察する。
・上昇/下落要因は?今後のターゲット価格は?
ETH/JPY 4時間足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
ETH(イーサリアム)のチャート・価格情報はこちら
上図は、2024/2/1から2/14までのETH/JPYの4時間足チャートである。
2/1に少し値を下げた後、上昇基調に入り、2/13に大きく価格を伸ばした(上図赤枠)。
・上昇基調について
2024年1月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)を経て売りが先行していたが、2/1 午後には一転して値を戻し、上述した通り上昇基調に入った。
1/11に承認されたBTC現物ETFであるが、19,000BTC(約1,200億円)もの純資金流入があったと発表されたことに加え、BTCの半減期(2/14時点でBTCの半減期は4/20~4/25と予定)への期待感から暗号資産市場の上昇に連れられる形でETHも堅調に推移したものと見受けられる。
また、米グレースケールによると、分析の結果、過去の半減期以上に価格の上昇が見込めると2/12に発表がされており、暗号資産市場の盛り上がりはまだ続く可能性もある。
・赤枠の上昇について
このように2/13以降の上昇も、主にBTCの上昇を背景としたETHの連れ高であるようにみられる。
ETHは2/9にBTC現物ETFが承認された1/11の高値を抜け、市場が好反応し2/6から2/13までで12.21%上昇している。
また、暗号資産市場の強気な値動きとは別に、イーサリアムネットワークへのデポジット(TVL)が前月比19%増加しており、市場は強気な見方が高まっている。(2/10 コインテレグラフ)
2/8には目玉である「Dencun」アップグレードのスケジュールが決まり、昨年の「Shapella」アップグレード以降の大型アップグレードになるため市場の注目を集めているが、今後はどのような値動きになるのか。以下で考察する。
「Dencun」アップグレードに注目すると、昨年に実施されたETH大型アップグレード「Shapella」の際には、その後、価格は18.6%程度上昇したため、それらを鑑みると「Dencun」実施によるターゲット価格は約46万円付近(2/13のETH終値387,782円×1.186)となろうか。
また、現在の強気な暗号資産市場が続くと考えた場合、上述したターゲット価格を上抜けし、心理的節目である50万円台も見えてくるかもしれない。
「Dencun」アップグレード後の価格の指標として、「Dencun」アップグレードの変更内容を確認する。
主な変更内容として、L2(レイヤー2)のトランザクションコスト削減がある。
L2からL1(レイヤー1)へのデータ転送にかかるトランザクションコストが最大10分の1になるとされており、「Dencun」実装後はETHやL2プロダクトの需要が増すとの見方が強まっている。(2/10 コインポスト)
AVAX等のイーサリアムキラーと比較した際のイーサリアムのネックの一つである手数料が下がり、L2のユースケースが増えることで、過去のDeFiバブルやNFTブームの時のようなETH主導の価格上昇も考えられるだろう。
ただし、その一方でETHの売り圧については注意が必要だ。
2/12に、イーサリアムの共同創設者であるウィルケ氏が4,300 ETH(約16億円相当)を取引所に送信したと発表された。(2/12 コインポスト)
2023年6月にも同氏が22,000 ETHを取引所に送信した際に約12%下落したことから、強気な暗号資産市場であっても少なからずダメージはあると考えられる。
現在の価格に置き換えると、下落時の価格目安は約34万円付近(2/13のETH終値387,782円×0.88)となろうか。
BTCの半減期やETHの大型アップグレード等、市場が堅調に推移しうる材料がある一方、昨今の地政学的リスクなどを背景として世界経済に大きな打撃を与えるようなことがあれば、反転して下落相場になることも考えられるため、ニュースや市場の反応の仕方には注意しておきたい。
(2/15 午前10:00時点)
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