ETF承認を終え材料出尽くしのBTC(ビットコイン)、短期的には悲観相場か

Daily Market Report 2024/1/24

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MACDでは下落を示唆

図1.BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図1は、2023年10月から現在までのBTC/JPYの日足チャートである。

BTCを運用対象とする現物ETF(以下ETF)が2024/1/10に承認され、翌11日には取引が開始された。

ETF承認への期待感は強い上昇圧力となり相場を牽引し、ETFの取引が開始された11日には一時的に700万円を超えたものの、日足で見ると長い上ヒゲを残して引けた格好となった。

その後、22日には節目である600万円水準を明確に下抜け、現在は570万円水準を推移している。

まさに「Buy the rumor, sell the fact(噂で買って事実で売れ)」と言った相場であり、上昇トレンドの終わりを示唆するような格好となっている。

また、テクニカル面から見ても、下落局面となる公算が大きい。

上図1のMACDに着目すると、BTC価格が高値を更新してきたのに対し、MACDは高値を切り下げており(上図 赤矢印)、トレンド展開のサインとされるダイバージェンスが発生していることがわかる。

図2.BTC/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

加えて、上図2は2021年7月から現在までのBTC/JPYの週足チャートであるが、週足レベルでもMACDがシグナルが下抜けるデッドクロスが発生している。

2021年から2022年にかけてレジスタンスラインとなってきた580万円水準が現在のサポートラインとなっているが、この水準を下抜けると2023年初頭からの上昇トレンドを支えてきた200日移動平均線(図1 黄色線)を目指して下落する中期的な調整局面入りとなる展開も想定される。

年末にかけては明るい展望?

前述の通り、ETFの取引開始は、ETF承認期待に牽引されてきた上昇相場のバイイングクライマックスとなった可能性がある。

しかし、ETF自体は今後継続的な資金流入要因となるため、中長期的にはBTC価格を押しあげる効果が考えられる

また、今年2024年はBTCの半減期でもある。

下図は、過去半減期であった2012年、2016年、2020年、それぞれの各年始を起点としたBTC/JPYの年間上昇率を示したグラフである。

Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成

2012年は約190%、2016年は約125%、2020年には約300%と、いずれの年も100%を上回る上昇を見せている。

今年も過去の傾向に沿う相場となるならば、年末にかけてBTC/JPYは大きく上昇するか着目したい。

一方で、確かにETFからの資金流入や半減期アノマリーなど、ファンダメンタルズ的には好材料があり、年末に向けて上昇する可能性はあるものの、テクニカル面では短期的な下落トレンドへの転換に注意する必要があると言えよう。

(1/23 午後11:00時点)

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