ビットコインは年初から180%の上昇。来年の展望は?

Daily Market Report 2023/12/27

_

チャートで振り返る今年のBTC

BTC/JPY週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
ビットコイン(BTC/JPY)のチャート・価格情報はこちら

上図は、年初から現在までのBTC/JPY週足チャートに今年の重要なイベントを記載したものである。

1/1の始値が216万円に対して12/26の終値は600万円と、BTCは年初から約180%上昇している。

今年の値動きを振り返ると、一年を通して目立った下押しもほとんどなく、大きな上昇幅にしては堅調に上値を追う展開であった。本稿では、今年の値動きをイベントとともに振り返りつつ、来年の展望を考えたい。

1.FTXショックからの回復
2022/11のFTXショックによって、年末年始に220万円台を推移していたBTCは、米国経済のソフトランディングへの期待もあってか、順調に値を戻し1月末には300万円台まで回復した。

2.米国大手地銀の破綻と米債利回り低下
3月には、米国の大手地銀であるシリコンバレー銀行が破綻した。その結果、米利上げ予想の後退があり、リスク資産としてのBTCにはポジティブな材料となった。

また、ステーブルコインUSDCを運営する米Circle社が同行にUSDCの準備金を預けていたことからUSDCの信用が揺らいだこともあり、ステーブルコインから同じ暗号資産のなかで最も時価総額の高いBTCに資金が流入する動きもみられた。

これらの材料からBTCは、3月末には375万円台まで上昇した。

3.ビットコイン現物ETF申請
6月には米資産運用大手のブラックロックやフィディリティなどによる現物型ビットコインETF申請の報道があったことで、BTCへの強い買い需要が想起され、6月末には450万円に到達した。

4.利上げの可能性
8月には、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨にて2023年中の更なる利上げの可能性が示唆されたことから、金融商品全般がリスクオフとなった。BTCもその影響を受け、380万円台まで下落した。

5.ETF承認・半減期の折り込み
10月には、SEC(米国証券取引委員会)が現物型ビットコインETFを承認したとの誤報が流れたことからBTCも急騰した。その後すぐ誤報だと判明したものの、ETF承認はほぼ確実視されていることからETF承認とそこから想起される買い需要の折り込みが急速に進んだ。また、来年に予定されているBTCの半減期も材料視され、BTCは500万円を突破するとそのまま一気に上昇し、現在600万円付近を推移している。

来年の展望

2023年の値動きを振り返ってみると、上昇に寄与した材料としては、ビットコインETF関連・半減期が、下落に寄与した材料としては米国の利上げ予想が大きかった。これらのテーマはいずれも来年に本番を迎えるものであるため、引き続き注視する必要があるだろう。

注視するポイントとしては、現在の価格がどれほど好材料を折り込でいる結果なのかを考える必要がある。

仮に折り込みすぎだった場合は、いわゆる事実売りの展開となり、未だ折り込みが足りていない場合だと当然さらなる価格上昇につながる。

ETFの承認、半減期については、冒頭で述べたように6月から好材料となっているだけに、ある程度事実売りの可能性を考慮に入れておいた方がよいかもしれない。

一方で、米国の利下げについては、新しい好材料であるために、その実現性を含めてさほど価格に折り込まれてはいなさそうだ。

また、BTC半減期という好材料についても、過去の値動きからは半減期後に価格は上昇しており、この動きを見込んだ買いが半減期の2-3か月前(来年1月から2月)から活性化する可能性には留意したい。

このように考えると、ETF承認が決まった時点である程度の利益確定売りが出てくるかもしれないが、BTC半減期、米国金利の上昇という好材料が事実売りをしのぐ展開も想定され、来年も今年と同様上昇トレンドが継続する可能性がある。

その場合の価格目途を考えると、2023年の間に主要な価格帯はすべてクリアしており、残すは2021/11の最高値である780万円付近となる。よって、一旦は上値目途780万円がターゲットとなろうか。

(12/27 午前6:00時点)

◆本資料においてお客様に提供される情報は、株式会社DMM Bitcoinが収集・作成等したものです。

◆本資料は、一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、暗号資産取引の勧誘を目的としたものではありません。

◆本資料は、本資料作成時点で株式会社DMM Bitcoinが信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。

◆本資料の情報によって生じたいかなる損害についても、株式会社DMM Bitcoinおよび本情報提供者は一切の責任を負いません。

◆本資料のグラフ・データ等は、過去の実績または作成時点での見通し・分析であり、将来の市場環境の変動や運用状況・成果を示唆・保証するものではありません。また、税金・手数料等を考慮しておりません。

◆本資料に関する著作権、知的所有権、その他一切の権利は、株式会社DMM Bitcoinまたは権利者に帰属します。お客様は、本資料に表示されている情報をお客様自身のためにのみ利用するものとし、第三者への提供、再配信、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。


本日のスプレッド縮小対象銘柄はキャンペーンページで発表いたします
2023-12-27
ページTOPへ