年初来高値のBTC(ビットコイン)、懸念材料はないのか?

Daily Market Report 2023/12/6

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年初来高値のBTCと直近の報道

BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上の図は、2023/10/1~12/6までのBTC/JPYの日足チャートである。

12/6未明、BTC(ビットコイン)は、640万円の年初来高値を突破した。

BTCの価格が630万円を記録したのは、2021/12以来、約2年ぶりであり、今年1月時点の価格である約210万円と比較すると、11カ月で3倍(200%)も上昇していることになる。

BTCは10/16以降、移動平均線が上から短期(5)・中期(25)・長期(50)と順に並ぶ上昇のパーフェクトオーダーが形成されていることから、テクニカル面では現在も引き続きBTCの価格は上昇傾向にあるといえそうだ。

そして、この1週間の暗号資産の報道を振り返ると、ETF承認を期待させるような続報がいくつか確認されている。

11/28、SEC(米国証券取引委員会)はビットコイン現物ETFの上場申請について、申請側のブラックロック(2度目)・インベスコと会議を行ったことが報じられた(11/30 CoinPost)。

翌日11/29には、SECとグレースケールが、GBTC(ビットコイン投資信託)からビットコイン現物ETFへの転換申請について、2度目の会議を行ったことが判明した(12/2 CoinPost)。

これらの報道を受け、BTCのETF承認観測が強まり、12月以降の高騰に繋がっていると考えられる。

また、ETH(イーサリアム)についても、SECは新たにフィデリティのイーサリアム現物ETFの上場申請について、パブリックコメントの募集を開始したと報じられている(12/1 CoinPost)。

イーサリアム現物ETFは、フィデリティの他にもブラックロックとグレースケールが上場申請を進めており、ETH(イーサリアム)はBTCと同様に12/4に年初来高値(約33万円)を記録している。

ETF以外の話題の買い材料は米国の金利低下を織り込む市場の動きである。

「米債券市場、来年5月までのFRB利下げを完全に織り込む(11/29 Bloomberg)」、「米FRB来年5月利下げ着手との見方、PCE指数受け(11/30 ロイター)」などの報道があり、来年前半での利下げ観測が強まり、こちらもBTCの価格高騰への追い風となっているようだ。

600万円を超えたBTCの今後

BTC/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上の図は、2021/1/4~2023/12/6までのBTC/JPYの週足チャートである。

来年のETF承認への期待と、4月~5月に予定されているBTCの半減期を材料に、BTCは更なる価格上昇も考えられる。

現在は、2021年前半に揉み合った650万円付近で推移しているが、650万円を明確に上抜けできれば、いよいよ700万円台も見えてこようか。

モメンタムがついた市場は思わぬ加速を見せることが多々あり、770万円付近の過去最高値を難なくクリアすると、1000万円へ進む可能性も否定できない。

BTC/JPY RSI(当社取引ツールより作成)

一方、RSIをみると短期的には買われ過ぎからの調整が入ってもよさそうな状況となっている。

上の図は、2023/10/1~12/6までのBTC/JPYのRSIであるが、RSIが80%の数値を超えているのがわかる(図の白丸)。80%越の水準は一般的には買われ過ぎといえる状況のため、短期的には反落の可能性も視野に入れておきたいところだ。

短期的な調整のきっかけとなり得るのは、ETF承認による事実売り、米国の利下げ観測の再修正などが考えられるため、注意しておきたい。

米利下げについては、12/1にFRBのパウエル議長が上述の利下げ観測へのけん制を試みており、過度に楽観的な見方をするには時期尚早ともいえる。

ただし、下落はあくまで短期的な調整となり、絶好の買場であると言えるかもしれない。来年のBTC半減期を見据えて上値目線が継続するシナリオは有効であり、下げたら買いのスタンスに妙味がある状況だ。

(12/6 午前10:30時点)

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2023-12-06
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