1カ月で約100%上昇のソラナ(SOL)。FTX破綻以前の水準に復帰できた理由とは

Daily Market Report 2023/11/10

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当社価格データより作成

上図は、10/1から11/8における当社取扱いレバレッジ銘柄の価格上昇率上位10銘柄だ。

10月から11月にかけて、暗号資産市場は全体的に堅調であった中、ソラナ(SOL)とチェーンリンク(LINK)が頭一つ抜ける上昇率となった。

上昇率2位のLINKは、昨年11月に発生した米大手暗号資産取引業者FTXの破綻以降、長らく700~1,100円前後で推移してきたが、10/21に約1年ぶりとなる1,200円を突破して以降、飛躍的に価格を上昇させており、11/8には昨年4月上旬以来、約1年半ぶりに2,000円台を突破している

この理由としては、LINKの開発主体であるChainlink Labs社が提供するサービス「CCIP」が、現実とトークンを繋ぐリアルワールドアセット(RWA)の分野で活用できるとして高く評価されていることや、大手暗号資産信託業者のGrayScale社が発行するLINK関連の金融商品のプレミアムが200%以上も急騰していることが要因であると考えられる。

また、今回の上昇の直接的な要因とは考えにくいものの、LINKの開発主体であるChainlink Labs社は11/8~12/10にかけて、チェーンリンク史上最大規模となるハッカソンイベント「Constellation」を開催している。同イベントでは賞金も用意されており、新たなWeb3テクノロジーが生み出されるイベントとなる可能性があることも、LINKにとって好材料となり得るだろう。

続いて、僅差で1位となったSOLは、約1カ月前のDaily Market Report 2023/10/6「1週間で21%上昇のソラナ(SOL)、再び4000円の可能性も」で紹介した時点では4,000円を目指す状況であったが、その後約1週間の調整の後に快進撃の上昇を続けることに成功した。

そして、SOLは11/1には1年2カ月ぶりに約6,000円まで価格を上昇させている。10/12の安値3,087円と11/1に記録した高値6,840円を比較すると、約3週間の上昇率は約120%にも達した。

SOLの価格推移と上昇要因

当社価格データより作成
ソラナ(SOL/JPY)のチャート・価格情報はこちら

上図は、10/1から11/8における当社取扱いレバレッジ銘柄の上昇率上位5銘柄及び平均値の推移だ。

SOLはこの期間中、10月中旬と下旬にそれぞれ1回ずつ大きく上昇したタイミングがあり、この要因としては、FTX破綻から続くSOLの懸念が緩和されたことと、ソラナブロックチェーンで期待のプロジェクトが始動したことの2つが理由として挙げられる。

ことのあらましは、2022/11にFTXが破綻した際、FTXがソラナの技術基盤を利用してプロジェクトを開発していたことや、ソラナ関連企業の先行き不安から、ソラナのネイティブトークンであるSOLは他の暗号資産よりも価格が下落したことから始まる。

そして、今年8月末、FTXとその関連会社が保有する1500億円相当を超えるSOLが市場に放出されるのではないかという懸念が浮上していたが、10/16にFTXの関連会社が、保有するSOLをロックアップしたことが報じられたことで懸念が緩和され、価格が大きく上昇したと考えられる。

そして、Solana財団は10/30~11/3、SOLが好調かつ市場で存在感を示している極めて良いタイミングで、かねてより予定していた大型イベント「Solana Breakpoint 2023」を開催することができた

イベント自体も好材料が多く、特に、ソラナとAmazon Web Services (AWS)のパートナーシップや、ソラナブロックチェーンのパフォーマンスを強化する「Firedancer」についてはソラナエコシステムでも大きなマイルストーンとなるだろう。

実際、AWSについては今年1月、アバランチ(AVAX)の開発団体であるAVA Labs社が提携を発表した際、AVAXの価格が4日間で約80%近く上昇した前例もある。

SOLの今後の行方は?

当社価格データより作成

上図は、2022/5/1から2023/11/8におけるSOLの価格推移だ。

SOL は10月中旬以降、価格が一気に上昇したことで、昨年11月に発生したFTX破綻以前の水準まで回復することに成功し、現在は2022/5に起きたテラ事件発生後の水準となる6,000円前後で推移している。

SOL関連の大きな材料は「Solana Breakpoint 2023」にて出尽くしたとみられる中、前述した「Firedancer」の本リリースが次の注目材料となるだろう。

ブロックチェーンの効率化と分散化を実現するバリデータークライアントFiredancerは、秒間120万トランザクションの処理ができたことから「ゲームチェンジャー(これまでの流れを大きく変えるようなものごと)」と例えられるほど高い評価を受けたものの、現時点ではテストサーバーでの運用段階となる。

Firedancerの開発チームは、今後12~24カ月で大きな進歩を遂げることを目指しているとされていることから、メインネットでのリリースはまだ先となるものの、状況の進捗は注視しておきたいところだ。

SOLは、これまで6,000~12,000円台で推移した期間が短く、節目が存在しないことから、次に目指す価格は、2022/5に発生したテラ事件以前の水準となる12,000円になるだろうか。

ただし、11/9現在、暗号資産全体でみてもこの水準まで回復している銘柄は、ビットコイン(BTC)やエックスアールピー(XRP)、トロン(TRX)といったわずかの銘柄に限られていることは念頭に置きたい。

(11/9 午後6:00時点)

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