BTC(ビットコイン)は10月4.33%の上昇。430万円を回復した後はどこまで進むのか?
Daily Market Report 2023/10/20
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・10月1日からの騰落率
騰落率ランキング(期間2023/10/1 – 2023/10/18)
当社クローズレート(Bid)より作成
上図は、10/1~10/18時点における当社取扱い銘柄の騰落率のランキングである(※NIDTを除く)。
32銘柄中4銘柄のみが上昇と、10月に入ってから地合いが悪いことが分かる。
そんな中でも、上昇率1位のZPG(ジパングコイン)は5.78%の上昇をみせており、他の暗号資産と比べて大きく伸びている。
ZPGは金(ゴールド)との連動を目指している暗号資産のため、昨今の中東情勢の影響で安全資産といわれる金に資金が流入したことで、価格が伸びているようだ。
上昇率2位のBTC(ビットコイン)は4.33%上昇とZPGには及ばないものの、他銘柄の多数がマイナス圏となっている中では健闘していることが見て取れる。
次項では、暗号資産の代名詞であるBTCが価格を伸ばすことができた要因と、その後の値動きについて考察する。
・今回の上昇要因は?今後のターゲット価格は?
BTC/JPY 8時間足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら
上図は、2023/10/1~2023/10/19までのBTC/JPYの8時間足チャートである。
10/1から現在までの間に、大きく価格を伸ばしたポイントが2つあることが分かる(上図赤枠)。
・①の上昇について
米国政府の暫定予算案可決を受け、米経済の不信感が後退。併せて、資産運用会社のイーサリアムの先物ETF(上場投資信託)がSEC(米証券取引員会)に承認されたことが追い風となりBTCの価格が上昇したものと考えられる。
・②の上昇について
SECがビットコイン現物ETFを承認したと報道された。この報道によりBTCは急騰し、一時420万円を付けた。しかし、関係者からフェイクニュース及び誤報と報じられると急落し、400万円を切る場面もあり乱高下した。
その後は、米最大手の資産運用会社が申請するビットコイン現物ETFの承認への期待からか、底堅く410~420万円を推移している。
上記2点をみると、米国の経済情勢、資産運用会社が申請する暗号資産ETFがきっかけとなり値が動いていることが分かる。
市場の有識者の間では「ビットコイン現物ETFの承認は時間の問題」との見方が広まっており、最終承認期日を2024年1~3月に迎えることから、BTCにおいては追い風となるだろう。
②の値上がり幅を加味すると、直近の上値ターゲットは今年6月末~7月初頭の価格帯である450万円付近になる可能性もあるだろうか。
ただし、忘れてはいけないのが昨今の中東情勢である。
10/7から勃発したパレスチナ・イスラエル紛争であるが、軍事衝突開始から10/11にかけてBTCは5%程度下落した。
エネルギー資源の要衝である中東の地政学リスクがさらに高まり、米国や欧州経済に大きな打撃があれば、先に記載したビットコイン現物ETF承認への期待も打ち消し、大きく反落することも考えられる。そうなった場合は、②中の誤報時の下落幅である20万円の下落を考えると、380万円程度まで下がる可能性もある。
その一方で、ZPG(金価格)が上昇しているように、BTCがデジタルゴールドとしての価値を発揮すれば、リスクオフの流れの中でBTCが上昇する可能性もあるだろう。
中東情勢はBTCの上昇要因、下落要因どちらともなり得るため、市場の反応の仕方には注意しておきたい。
(10/20 午後12:50時点)
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