イーサリアム財団がイーサリアムを売却?!価格は再度22万円を割るのか?
Daily Market Report 2023/10/13
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先日のマーケットレポート「ETHは対BTCで1年ぶり安値圏。円ベースでは200日移動平均線が重石に」では、ETHの年初来騰落率がBTCやXRPと比べて見劣りして弱い点を挙げていた。
10/12の騰落率も、BTCはプラス圏、XRPはほぼ変わらずであることと比較すると、ETHは約1.3%の下落をしており、比較的弱さが目立つ。
その理由の一つの可能性に、10/9にイーサリアム財団がETHをUSDCにスワップしたことがあげられる。
・イーサリアム財団(Ethereum Foundation)とは
イーサリアム財団とは、イーサリアムの創業者ヴィタリック・ブテリン氏が設立したイーサリアム及び関連技術をサポートする非営利団体であり、イーサリアムエコシステムのサポートに出資している組織だ。
イーサリアム財団は、現在の価格で約5億ドル相当のイーサリアムを所有しているのだが、10/9に分散型暗号資産取引所のuniswap(ユニスワップ)を通じて、273万ドル相当のETHを売却したことがオンチェーン分析よりわかった。
ただ、イーサリアム財団によるイーサリアムの売却は今回が初めてではなく、過去に売却を行った際の理由に関して、開発者の助成金の調達を挙げていた。おそらく今回も同様の理由からの売却であると思われるが、イーサリアムの創業者ヴィタリック氏が売却の判断をしたことが邪推され、足元の下げ相場の中で、さらなる大衆の売りを呼びこんだのかもしれない。
・テクニカル分析
ETH/JPY日足チャート(当社取引ツールより作成)
イーサリアム(ETH)のチャート・価格情報はこちら
上図は、今年3月から10/12現在までのETH/JPYの日足チャートである。
ここ数日は下落しているものの、中期的に見れば22万円から25万円の範囲で動いているともいえる。しかし、目下は下落トレンドであり22万円割れを試す展開となる可能性もあり、そのライン付近の攻防には注意が必要だろう。
仮に22万円を割りこんだ場合、3月上旬に記録した18万円のラインがターゲットになる可能性もあるだろう。
一方で22万円を割りこまなければ、再び25万円付近までの反発上昇が見込めるだろうか。
・CPIの結果
10/12の21時30分に9月の米消費者物価指数(CPI)が発表された。結果は、同年前月比予想+3.6%に対して結果+3.7%となり、コアCPIは予想+4.1%に対し結果+4.1%となった。
おおむね予想通りの強い結果となったことを受けて米金利は上昇し、これを受けてか米株価も軟調な結果となっている。
米国の金利先高感が拭えない状況が継続しており、リスク資産に分類される暗号資産には引き続き逆風が吹いている。
イスラエルにおける地政学リスクも混迷を極める可能性もあり、今後においても下落には十分注意が必要だ。
(10/13 午前6:30時点)
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