ETHは対BTC比で1年ぶり安値圏。円ベースでは200日移動平均線が重石に

Daily Market Report 2023/10/11

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ETH(イーサリアム)が主要銘柄のBTC(ビットコイン)やXRP(エックスアールピー)に対して弱含んでいる。

ETHの年初来騰落率は33%と上昇はしているが、同47%のBTC、40%のXRPには見劣りしている。ETHを対BTCで比較したETH/BTCチャートは約1年ぶりの安値圏となっており、ETH/JPYチャートでも長期トレンドが上値を抑えている格好だ。

ETH/BTCはテラショック後以来の安値圏

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上図は、2021/2から2023/10現在までのETH/BTCの週足チャートである。

2022/5にステーブルコインTerraUSD(UST)がディペッグを起こしたことで、テラ(LUNA)の価格が崩壊したテラショックをきっかけとし、ETH/BTCは0.05BTC付近(上図赤線)まで大きく下落した。

そこからは、2022/9のイーサリアムネットワークの大型アップグレート(Merge)に向けて0.08BTC(上図白線)へとテラショック後の安値と比べ約60%も急回復した。

しかし、Mergeが完了してからは高値を切り下げており、現在まで下落トレンドが続いている状況だ。今月(2023/10)には節目となる長期のサポートラインである上図黄線の0.06BTCを明確に割り込み、テラショック以来の下値模索が懸念される展開となっている。

ETH/JPYは200日移動平均線が重石か

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上図は、2023/6から現在までのETH/JPYの日足チャートである。

ETH/JPYは、8/17の大幅下落を境目にして200日移動平均線(上図青線)に上値を抑えられる状況が続いている。

9/29には、米国でETHの先物ETFがSEC(米国証券取引委員会)より初承認されるというポジティブ材料があったものの、市場の反応は数日で終了し足元では23.5万円あたりを推移している。

目新しい材料がない場合は、下落トレンドが継続する可能性が高くなり、この場合、目先のターゲットは6月と9月に付けた安値22.1万円(上図白線)と考えられそうだ。

仮にETH/BTCの下落が継続する状態で暗号資産市場が弱気に傾くと、ETH/JPYは加速度的に下げ、6月の安値である22.1万円をあっさり割り込む展開も考えられる。

一方で、上昇に転じたシナリオでは、200日移動平均線ライン(現在約25万円)が意識されようか。しかし、上述したようにETH/BTCが0.06BTCラインを割り込んだ下落トレンドにあることを考慮すると、暗号資産市場が好転した場合でもBTCやXRPに比べETHの上昇幅は相対的に小さくなるかもしれない。

(10/10午後7:30時点)

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2023-10-11
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