20万円突破も見えてきたMKR(メイカー)。その背景は?
Daily Market Report 2023/9/22
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・9月1日からの騰落率
騰落率ランキング(期間2023/9/1 – 2023/9/20)
当社クローズレート(Bid)より作成
上図は、9/1~9/20時点における当社取扱い銘柄の騰落率のランキングである(※NIDTを除く)。
32銘柄中25銘柄が上昇しているが、その中でもMKR(メイカー)は20%を超える大幅な上昇となった。
上昇の要因として、Solana(ソラナ)ベースの新チェーン構想への期待や、Sparkプロトコルと呼ばれるDeFiプロトコルの運用に関する投票の開始が考えられる。
巷ではCrypto中央銀行ともいわれるMakerDAOだが、その共同設立者であるRune Christensen氏がSolanaベースの新たなネイティブブロックチェーンを構築する旨を提案した(9/2 CoinPost)。
これはエコシステムの安全性や効率性の向上を目的としており、Endgame構想の最終段階とされている。
また、Sparkプロトコルについては、安定性を高める運用にするための各種パラメータ変更が提案されている。
過去のMKRの価格上昇時には、MakerDAOのガバナンス投票やEndgame構想が関連するケースが多かった。9月の価格上昇についても同様に上記のケースが関連していると考えられる。
次項では、過去のガバナンス投票時の価格動向を踏まえた今後について考察する。
・今回の上昇のターゲット価格は?
MKR/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
MKR(メイカー)のチャート・価格情報はこちら
上図は、2023/5/1~2023/9/20までのMKR/JPYの日足チャートである。
上図をみると、5月から現在までの間に、大きく価格を伸ばしたポイントが3つあることが分かる(赤枠)。
・①の上昇
MakerDAOが5月にローンチしたSparkプロトコル改善の提案があり、それに対する期待感からの上昇と考えられる。
・②の上昇
7/15に提案されたSmart Burn Engine(スマートバーンエンジン)と呼ばれるMKR買戻しプログラムが実施された。
MakerDAOが市場からMKRを買い戻すプログラムであるスマートバーンエンジンは、市場からMKRの供給が減少することを意味しており、②のMKRの価格変動の要因であると考えられる。
・③の上昇
前述したSolana(ソラナ)ベースの新チェーン構想への期待や、Sparkプロトコルと呼ばれるDeFiプロトコルの運用に関する投票の開始が要因と考えられる。
過去の①、②の上昇はMakerDAOのガバナンス投票やEndgame構想が関連したケースにあたり、今回の③の上昇もMakerDAOのガバナンス投票に起因しているようだ。
また、①、②の値上がり幅は約5万円となっており、過去と同様の値動きと想定すると、今回の約15万円をスタートとした③の上昇で20万円に届く可能性も考えられる。
その反面、節目となる20万円付近はテラショックによりDeFi市場が大幅に縮小した2022/5以来の高値圏となるため、反落ポイントとなりうるシナリオも否定できない。
上記①、②の際には、上昇後に戻り売りの圧力が働き、上昇幅を約半分程打ち消す場面もあった。そのため、20万円付近での値動きについては注意しておきたい。
(9/21 午後8:40時点)
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