BTC(ビットコイン)、9月は仕込み時か?過去10年の季節性アノマリーから推測
Daily Market Report 2023/9/13
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金融市場には様々なサイクルが存在するといわれており、毎年同じ時期に繰り返される価格変動を「季節性」という。
有名なものに「Sell in May, and go away, don’t come back until St Leger day(5月に売り、セント・レジャー・デー(9月)まで相場に戻るな)」というものがあり、端的に言うと、5月は売り、9月は買いということである。
ちなみに、セント・レジャー・デーとは9月中旬に開催される有名な競馬レースであり、今年は9/16に予定されている。
関連レポート:Daily Market Report 2023/5/1「5月のアノマリー、BTC(ビットコイン)も弱含む?」
・9月は仕込み時か?
表1.当社レート(Bid)より作成
表1は、過去10年間(2013~2022)の9月のBTC/JPYの騰落率をまとめたものである。
10回のうち8回も下落しており、上昇した2回も3~5%と上昇幅は小さく、全体平均は-5.9%となっている。
これらを踏まえると、9月は下落相場となる確率が高いと言えるが、それだけでは買い場とは判断できないため、続いて翌10月の騰落率も確認する。
表2.当社レート(Bid)より作成
表2は、過去10年間(2013~2022)の10月のBTC/JPYの騰落率をまとめたものである。
9月とは対照的に、下落2回、上昇8回である。さらに、全体平均は+24.3%と上昇幅が大きく、9月の始値で買ったとしてもプラスに転じる計算である。
上記2点、過去10年間の9月と10月の騰落率より、9月は仕込み時だといってよいのではないだろうか。
最後に、上記騰落率から2023年の9月、10月のターゲットプライスを求める。
・ターゲットプライス
図1.BTC/JPY Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら
図1は、BTC/JPYの日足チャート(期間:2023/9/1~2023/10/31)である。
2023年9月の始値は約378万円であったため、表1と表2の平均騰落率を元に計算すると以下のようになる。
①9月終値ターゲットプライス
378万円+378万円×(-0.059) ≒ 356万円
②10月終値ターゲットプライス
10月始値 = 9月終値 = 356万円
356万円+356万円×0.243 ≒ 443万円
2023年9月の始値は約378万円であるため、-5.9%下落の場合、9月終値ターゲットプライスは356万円となる。そして、10月始値を356万円と仮定すると、24.3%上昇の場合、10月終値ターゲットプライスは443万円となる。
以上が、季節性アノマリーからみるBTC/JPYの価格推移である。
一方、表2から過去に2度10月が下落相場となった年があることがわかる。
上記の価格推移も過去の相場変動を元にしており、今年のBTC相場がアノマリーどおりの上昇相場とならない展開にも注意したい。
(9/12 午後9:00時点)
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