Polygon zkEVM のアップグレードを終えたMATIC(ポリゴン)、今後は?

Daily Market Report 2023/9/8

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2023年のMATIC(ポリゴン)を振り返る

当社取引ツールより作成
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上図は、2023/1/1から現在までのMATIC/JPYの日足Bidチャートである。

MATICは、昨年よりインスタグラムやマスターカード、ディズニーなど、Web3関連で大手企業との提携やサービスへのMATIC採用が相次いで発表されており、2023/2中旬頃まで順調に価格を伸ばしてきた。

2/14には、2023/3に「Polygon zkEVM」メインネットのベータ版ローンチ予定の報道を受けてか、2/14に150円だったMATICは、2/17に一時200円まで高騰した。

その後、MATICは125円付近まで徐々に価格を落とし、6/5、SEC(米証券取引委員会)が、海外大手暗号資産取引所であるバイナンスらを訴え、訴状にて証券と指摘した複数の暗号資産の中にMATICがあることから、MATICの価格が大きく下落した。

6/9には、米投資アプリ運営のロビンフッドが取り扱う暗号資産MATIC、ADA(カルダノ)、SOL(ソラナ)の3銘柄の上場廃止を発表し、MATICの価格は一時75円まで下落した。

しかし、7/13に、XRP裁判の部分的判決にて、デジタルトークンとしてのXRP自体は有価証券ではないと判断され、MATICやADA、SOLなどの銘柄も連れ高となり、MATICは一時120円まで価格を戻した。

直近のMATICの報道と今後は?

当社取引ツールより作成

上図は、2023/7/1から現在のMATIC/JPYの日足Bidチャートである。

MATICは、8/29にグレースケールがSEC(米証券取引委員会)に勝訴した報道を受け、ビットコインETF承認への期待の高まりから、BTCなどと同様に一時90円付近まで価格を高騰させたが、ビットコインETFの審査判断の延期発表から、再び70円台まで下落している。

直近では、以下のMATICに関する報道を確認している。

9/5、カシオがWeb3戦略「VIRTUAL G-SHOCK」を発表し(9/5 CoinPost)、そのサービス内で使用するNFT会員証の発行基盤としてPolygon PoSが選択された。

また、MATICの好材料としては他にも「Polygon zkEVM」の存在が挙げられる。これは、イーサリアムネットワークの長年の課題であるスケーラビリティ問題を解決するとして大きな注目を浴びるソリューションである。

ポリゴンの開発チームはこれまで、イーサリアムとの互換性を維持しつつ、高いスケーラビリティと安価なガス代のサービスを提供することでその知名度を大きく高めてきたが、zkEVMではイーサリアムとの互換性、スケーラビリティ、ガス代、セキュリティの面においてさらに高いパフォーマンスを発揮する。

現在、メインネットのベータ版が稼働しているPolygon zkEVMであるが、9/6には初のアップグレード「Dragon Fruit」が実施された。

これらの報道を受けてか、MATICの価格は現在80円台で推移している。

今後の値動きを想定する上で、まずは、サポートラインが意識される。このサポートラインは、2023/6と2023/8、2023/9の安値付近である75円となるが、この価格水準の維持が注目される。

ここを割り込んでくるようであると、2022/6の安値である40円が意識される展開を想定する必要がある。

一方で買い材料としては、NFTの動向か。

2023/7/12にGoogle Playがゲームパブリッシャーに対しNFTゲームの販売を許可したこともあり、今後は、本文冒頭のMATICを利用した大手企業のNFTや上記カシオのNFT会員証を含め、暗号資産全体のNFTの利用が拡大する可能性もあるだろう。

MATICは、Polygon 2.0の一環として、リブランディングが提案されており、昨年末のように、今後も様々な企業との提携や採用などMATICに関するポジティブな報道が続けば、再び8月の高値である100円を目指す展開もあろうか。

(9/7 午後7:00時点)

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2023-09-08
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