正念場のビットコイン、カギは200日SMAと米国株の動向か

Daily Market Report 2023/8/29

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トレンドラインを下抜き

BTC/JPY日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、2023/1/1~現在までのBTC/JPY(ビットコイン)の日足チャートである。

BTC/JPYは、年初よりトレンドライン(上図 桃色線)に支えられる形で上昇を続けてきたが、8/17に400万円水準とトレンドラインを立て続けに下抜き、7%に迫る急落となった。

現在、BTC/JPYは380万円台で小幅な値動きとなっているが、トレンドラインを割り込んだことで弱気相場の様相を呈している。

一方で、依然として200日SMA(上図 黄色線)がサポートとして機能している状況であり、テクニカル的にはこの200日SMAで踏みとどまれるかが重要となってくると言えよう。

トレンドラインを割込み、200日SMAでもサポートされないようであると、いよいよ下落トレンドへの移行が現実的となる可能性が高くなり、BTC/JPYは300万円ブレイクに向けて走り出す展開も想定する必要があろうか。

逆に200日SMAで踏みとどまることができれば、急落のリスクも低くなり、再度、来年度の半減期を織り込む形で上値を模索する流れが想定できる。

外部環境はネガティブに働くか

Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成

上図は、2023/4/3~現在までのSPX(SPX500指数)日足チャートと、SPXとBTC/JPYの相関係数を表したものである。

今年5月以降、BTC/JPYと米国株式は相関係数が高まった場合でも0.4程度に留まり、相関のない値動きを続けてきたが、8/17以降急速に相関係数が上昇している。

現在は、BTC/JPYとSPXの相関係数は0.7程まで上昇し、相関関係が強まっている。

SPXは3本の移動平均線が上から長期(25)・中期(15)・短期(5)と順に並ぶ下落のパーフェクトオーダーとなっている。

加えて、SPXの価格は4,335ドル水準をネックラインとするトリプルトップ(水色)が完成しかかっており、下落相場への転換を示唆しているように見える。

先日行われたジャクソンホール会談では、パウエルFRB議長が「インフレ率を2%以下に戻すには、一定期間の経済成長と労働市場の状況がある程度軟化する必要がある」と発言しているが、実態経済の鈍化は、株式市場にネガティブな影響を与える可能性もある。

今後、SPXが下落するようであると、相関係数が高い状態であるBTC/JPYも下落相場入りする時期が近いのかもしれない。

そうなるとBTC/JPYは200日SMAを下方にブレイクするシナリオの可能性が高くなり、価格は300万円を目指す展開が有力となろうか。

ただし、ジャクソンホール後の米国株は、不透明感がなくなったことからしっかりとした基調となっており、上述のトリプルトップがダマシである場合には、再度、上値を目指して上昇する展開も十分にあり得る。

米国株が堅調な場合、現在相関の高いBTC/JPYも上昇基調となるシナリオが有力となり、半減期材料を織り込むような流れとなれば、一転、400万円を超えて上昇トレンドへの回帰となる展開も想定しておきたい。

(8/29 午前11:00時点)

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