長期投資なら安定のXRP、ハイパフォーマンス期待ならBTCか

Daily Market Report 2023/8/22

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本レポートでは、毎月決まった金額(1万円)を特定の銘柄に投資し続けた場合の損益シミュレーションを実施してみる。

対象銘柄は、BTC(ビットコイン)、ETH(イーサリアム)、XRP(エックスアールピー)の3つとし、それぞれの銘柄ごとに下記ルールに従い投資し続けたとケースを想定する。

ルール①
月初の日足終値で対象銘柄を1万円分購入。ドルコスト平均法に基づき、購入する暗号資産の数量は価格で変化する。

ルール②
途中売却、途中での購入中止はしない。

ルール③
購入銘柄は変更しない。

上記ルールにて2020/1~、2021/1~、2022/1~、2023/1~のそれぞれの時期からスタートする4パターンを用意。8/21現在のレートにて損益を計算すると、結果は下記のようになった。

BTCの場合

当社取引ツールより作成
購入価格は現物BTC/JPYのASK、評価額はBID
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら

上図は、各時期別に投資をスタートさせた場合の損益率を表したものである。また、スタート時のBTC価格、合計買付金額、評価額、そしてスタート時と比較した価格騰落も記載している。

2021/1~以外のパターンはプラスという結果になった。

2021年はBTCが過去最高値(約775万円)に到達した年であり、2021/1~のパターンは高値圏での購入が影響し損益率はマイナスとなっている。

また、2022年は暗号資産にとって逆風となる材料も多かったが、2022/1~のパターンの損益率は7%であった。スタート時のBTCは549万円であり現在より割高な水準であったが、下落時の安値でしっかりと購入を続けたことでプラス収支とすることができた。

ETHの場合

当社取引ツールより作成
購入価格は現物ETH/JPYのASK、評価額はBID
ETH(イーサリアム)のチャート・価格情報はこちら

上図は、ETHについて先程と同様の損益計算をしたものである。

2020/1~パターンのETH価格は当初より16倍以上となっているため、損益率は200%越えと高くなっている。

しかし2021/1、2022/1、2023/1の3パターンは損益率が横並びで、ほぼゼロ付近である。

ETHはBTCよりも高性能なスマートコントラクト機能を備えていることなどが大きく注目される時期もあったが、イーサリアムキラーの台頭やDeFi市場の縮小が逆風となり、BTCと比べても良いパフォーマンスとは言いづらい結果となった。

XRPの場合

当社取引ツールより作成
購入価格は現物XRP/JPYのASK、評価額はBID
XRP(エックスアールピー)のチャート・価格情報はこちら

上図は、XRPについて先程と同様の損益計算をしたものである。

上記4パターン全てでプラス収支という結果になり、損益率は低くとも14%以上をキープしている。

また、足元のXRPは約76円だが2023/7には高値約110円を付けており、仮に現在値を110円とすると損益は上図のどのパターンでも70%を超える。従って、今回の損益算出はピンポイントに良い価格で行ったということでもないと言えるだろう。

そして、BTCやETHに比べXRPはリスクも高いと言えるが、損益率は3銘柄の中で唯一安定的にプラスを維持している点は興味深い。

しかし、今後は材料次第で価格急落という可能性も捨てきれず、動向に注意は必要か。

XRPはSEC(米証券取引委員会)との間で有価証券を巡る訴訟問題を抱えている。同訴訟問題で米裁判所は個人向けに販売されるXRPは「有価証券ではない」と結論づけたものの、抗争の火種が完全に消えたわけではない。

また、8/24から開催されるジャクソンホール会議ではFRB議長の発言も予定されている。昨年の同会議では金融引き締めの長期化が改めて意識され、市場はリスクオフムードになった。

不安材料は依然存在しているようだ。

(8/21 午後4:00時点)

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2023-08-22
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