7月より47%上昇のMKRは今後も好調を維持できるか?
Daily Market Report 2023/8/17
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当社価格データより作成
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上図は7/15から8/15における当社取扱い銘柄の上昇率上位8銘柄だ。
上昇率1位のNIDT(ニッポンアイドルトークン)は、昨日のマーケットレポートで紹介したが、NIDTエコシステムの中核を担う『IDOL3.0 PROJECT』の活動が本格化したことで注目度が増したほか、同プロジェクトのロードマップについても具体化してきたことで好感を得たと考えられる。
続いて、当社取扱い銘柄の上昇率で全体の2位につけるMKR(メイカー)は、7月以降、価格を46.95%上昇させており、3位のFLR(フレア)と比較しても5倍以上の上昇率を誇る。
暗号資産市場全体に目を向けると、7月以降は大きな好材料がなければ悪材料もないことで、暗号資産の方向性がつかめない状況が続いている。
実際、当社取扱い銘柄における7/15からの平均変動率は-1.55%となっており、ほとんど価格を変動させていない。さらに、BTC(ビットコイン)の30日ボラティリティが過去最低水準に達するなど、かなり特殊な環境になっている。
このような状況の中で、MKRは引き続き価格を上昇させることができるだろうか。
・MKRの価格推移
当社価格データより作成
上図は7/15を起点とした8/15までの期間中、価格上昇率1~5位までの銘柄であるNIDT、MKR、FLR、LINK(チェーンリンク)、XLM(ステラルーメン)及び当社取扱い銘柄の価格変動率推移だ。
図からは、当社取扱い銘柄の平均値は1カ月間ほとんど横ばいで推移しており、前述の通りかなりの低ボラティリティ環境であることがうかがえるが、MKRについては価格の上昇だけでなく、ボラティリティも高めに推移していることがわかる。
7月におけるMKRの価格上昇要因は、Daily Market Report 2023/7/27「6月より81%上昇のメイカー(MKR)、好調の要因は?」でも紹介した通り、MKRのプロジェクトを推進するMakerDAOにて7/15に提案されたSmart Burn Engine(スマートバーンエンジン)と呼ばれるMKR買戻しプログラムによる影響だろう。
スマートバーンエンジンによるMKRの買戻しは、MakerDAOが市場から一日あたり約200MKRを買い戻すプログラムであるが、これは市場からMKRの供給が減少することにも繋がっており、MKRの価格変動の要因となっていると考えられる。この買戻しは今月8月末まで実施されるとアナウンスされていることから、あと2週間程度は市場からMKRの供給が減少することが考えられる。
一方で、図から8/1以降はMKRの上昇は落ち着いていることがわかる。実際、8/7にはMakerDAOのステーブルコインであるダイ(DAI)の金利が引き上げられたことでエコシステム上の入金が急増したという好材料があったが市場の反応は乏しく、現在にかけて横ばいが続く状況だ。
・MKRの今後
当社価格データより作成
上図は2023/6/1~現在までのMKR/JPYの日足チャートである。
MKRの価格は8月以降、約170,000円前後で推移している。現在、暗号資産市場の記録的な低ボラティリティ環境にある中で、暗号資産市場の方向性を定めるためにはまずはBTCの動きがポイントとなると考えられるが、MKR自体にはSpark Protocolという好材料が存在する。
Spark Protocolとは、MakerDAOが5月にローンチしたDeFiプロトコルであり、預け入れられた資産を表すTVL(Total Value Locked)は、ローンチからたった3カ月間で全DeFiプロトコルのトップ30に到達している。
エコシステムの成長次第ではMKRへの注目はより増すだろう。
株式市場が調整色を見せ始める中、BTCを始めとして暗号資産市場へのオルタナティブ投資が意識されると、MKRには個別材料に加えて追い風となる。
その場合は、2022/5以来の200,000円も見えてくるかもしれない。
(8/16 午後5:30時点)
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