リスクオフに敏感なBTC(ビットコイン)、押し目買いの好機到来か?

Daily Market Report 2023/8/4

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7月から下落を続けるBTC(ビットコイン)

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上図は、2023/1/29から現在までのBTC/JPYの日足チャートである。

直近のBTCの値動きとしては、図に示した通り7/3に452万円の高値を付けたのち反転、7/18には405万円の安値をつけた。

その後、再度上昇し7/23に428万円の高値を付けたが、現状は7/18に付けた405万円の安値を割り込んで1か月程、下落のトレンドを形成している。

市場全体では、日銀がYCC(イールドカーブ・コントロール)の上限を緩和、米国の格付け機関であるフィッチレーティングスが米国債の格付けを「AAA」から「AA+」に落とすなど、市場のリスクオフを引き起こす出来事が多く起きた。

昨年来高値圏を推移していた株式市場は、報道直後はボラタイルながら上昇する局面もみられたが、次第に調整色を強め、米国の主要株式で構成されるS&P500は7月終値から1.65%下落し、TOPIXは2.33%下落した。

暗号資産市場への影響度合いは、直近のYCC修正に関してBTCはほぼ我関せずという様相で、影響度はないに等しい。

しかし、フィッチレーティングスの米国債の格付けの引き下げに関しては、このリスクオフ要因に反応を示しており、8/1の取引において417万円の高値から402万円の安値まで一時3%を上回る値動きを記録した。

対する米国株式市場はというと、8/1の取引は陰線で引けたものの特に大きな影響はなく、ほぼ無風通過となった。

近年、景気指標の落ち込みに伴って金利の打ち止めを織り込んで上昇基調に転じるよりも、米国の景気先行き不安に敏感に反応してリスクオフになっていたBTCだが、目の前のリスクオフ要因に関する感応度は他のリスク資産よりもひときわ強いようだ。

つまり、あるファンダメンタルズ材料が生じたときに、まずBTCが株価指数に先んじて売られ、その材料の影響が見極められるにつれ、当初売買が交錯していた株価指数へ波及する流れができているとも推察される。

暗号資産市場固有の市場環境としては、8/2に完了したLTCの半減期や、株価指数以上に下落したことによるショートカバーの存在なども考えられ、暗号資産の需給バランスが需要過多に傾く可能性もあるため注意が必要だろう。

BTCの今後の行方を分析

当社ツールより作成

ここでは、BTCの今後の行方をライン分析と移動平均線で分析していく。まず、今後の動向を探るうえで重要なラインとして以下を確認する。
(※ライン分析とは、過去の価格の高値と安値に着目し、サポートとレジスタンスを探る分析法である)

7/3に付けた高値Aライン(452万円付近)
7/23に付けた直近高値Bライン(428万円付近)
7/28に付けた直近安値Cライン(396万円付近)
6/14に付けた安値Dライン(336万円付近)
青の20MA(週足のトレンド確認)
赤の140MA(月足のトレンド確認 20MA×7日営業日)

直近の値動きは下落のトレンドを示している。青の20MAに注目すると、レートはやや上抜けては来ているものの、まだ抜け切れてはおらず、買われてレートが戻されても再度戻り売りとして売り込まれやすい相場環境になっている。

長期の目線を見ると、青の20MAは波打つように高値更新、安値切り上げを見せており、長期で上昇トレンドであることを示唆している。

赤の140MAに注目すると、現状はレートの下を推移しており、乖離も収まりを見せてきているため、レジスタンスされ再度週足レベルの押し目買いが出てくることも考えられる。

さらに、今回付けた直近安値Cラインは5/29に付けた高値付近(399万円)でもあるため、レジスタンスされて上昇に転じるなら、押し目買いの好機である可能性もあるだろう。

直近の下落トレンドがCラインを下抜けて継続するなら、下値の目標はDライン(336万円)までを見ておきたい。

逆に反転上昇を迎えてくるなら、Bラインを上抜け、Aライン(452万円)までを視野に入れておきたい。

(8/3 午後10:00時点)

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2023-08-04
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