6月より81%上昇のメイカー(MKR)、好調の要因は?

Daily Market Report 2023/7/27

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当社価格データより作成
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上図は、当社取扱い銘柄のうち、6/1から7/25における価格上昇率上位10銘柄のグラフである。

上昇率1位のビットコインキャッシュ(BCH)は2022/7から2023/6までの約1年間はおおよそ15,000円で推移していたが、今年6/20から6/30までの間に15,000円から42,000円まで上昇した。

BCHが急上昇した理由としては、Daily Market Report 2023/6/27「選ばれたBCH(ビットコインキャッシュ)、7日間で120%急騰も上値模索が続くか!?」などでも紹介したとおり、米投信運用会社のフィデリティ社、米ヘッジファンドのシタデル・インベストメント・グループ、NYSE(ニューヨーク証券取引所)上場のチャールズ・シュワブ社が出資するEDX MarketsにBCHが上場されたことが大きな要因だろう。

また、BCHのここ1年間における15,000円という価格帯自体が、2019年以来の低水準であったことも一時的に250%近くもの大幅な上昇となった理由のひとつとして考えられる。

続いて、当社取扱い銘柄の上昇率で全体の2位につけるメイカー(MKR)は、リップル裁判の結果によって上昇したエックスアールピー(XRP)ステラルーメン(XLM)を凌ぐ81%の上昇となっており、現在の価格である約150,000円は、2022/10以来約9カ月ぶりの高値水準である。

MKR好調の要因とは

当社価格データより作成

上図は、6/1を起点とした7/25までの期間中、価格上昇率1~4位までの銘柄であるBCH、MKR、XLM、XRPの価格変動率である。

短期間で急上昇したBCHやXLM、XRPと比較すると、MKRの価格上昇は緩やかに見えるが、期間中にMakerDAOが提供するSparkプロトコルの改善が7月の始めにあったことと、MakerDAOで7/15に提案されたSmart Burn Engine(スマートバーンエンジン)と呼ばれるMKR買戻しプログラムという2つの好材料があったため、このような推移となっていると考えられる。

まず、MKRの上昇要因のひとつとして考えられるSparkプロトコルとは、MakerDAOが3月に発表したEndgame計画の一環として公表され、5月にリリースされた暗号資産を貸し借りできるレンディングサービスである。

このSparkプロトコルはイーサリアムブロックチェーンで稼働するDeFiプロトコルであるが、7月上旬、イーサリアムのみならず、複数のブロックチェーン上で利用できるようになると発表されたことで、ガバナンストークンであるMKRが市場から好感を持たれたようだ

また、7/15以降の好材料であるスマートバーンエンジンによるMKRの買戻しは、MakerDAOが市場からMKRを買い戻すプログラムである。これは市場からMKRの供給が減少することを意味しており、MKRの価格変動の要因となっていると考えられる。7/26現在も買戻しは行われていることから、MKRは引き続き市場から供給が減少していくと予想される。

MKRの今後

上図は、2021年以降、MKRの価格が短期間で上昇したケースを抜粋したものである。

2021/1/1から2021/1/15にかけてMKRの価格が156%上昇した際は、DeFiが再流行した時期であったため、DeFiで使用されるステーブルコインDai(DAI)の需要が高まったことが要因だと考えられる。

他にも、これまでMKRの価格上昇時にはMakerDAOのガバナンス投票が関連したケースが多かったことから、今後もMKRの価格変動に関してはガバナンス投票やEndgame計画、SparkプロトコルやDaiに関連する材料に起因しやすいかもしれない

MKRは7/27時点で160,000円を超えてきており、冒頭で記したようにこの価格は2022/10以来の高値水準となっている。

ここまで上昇すると、次のターゲットは2022/5以来となる200,000円を目指す可能性も高くなる。短期間で急上昇しているために、利益確定の売りに押される局面はあるだろうが、直近高値を超えてきた市場は上昇モメンタムを持っており、どこまで値段を伸ばせるか注目に値する。

(7/27 午前9:30時点)

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