450万円を突破できなかったBTC(ビットコイン)。下降気味も反発するのはどこ?
Daily Market Report 2023/7/19
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・調整に入るBTC
今年に入ってからのBTC/JPYは、半年間で2倍となる強い基調のもと、7月は450万円突破を試したが失敗し、その後は下落基調の展開が続いている。
当社取引ツールより作成
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら
上図は、今年6月末から現在のBTC/JPYの日足チャートである。
図の赤枠部分で示したとおり、7/1から7/6あたりにかけて450万円を伺う展開もあったが、上髭をつけて押し戻されていることがわかる。結果として、450万円は突破できず、その後は下げ局面となり、現在は410万円前後を推移している。
この間にも、7/10や7/13に大きな上髭が出ており、何度か上昇を試みるも、430万円を値固めできず跳ね返されてしまっている現状だ。
このようにBTC/JPYは下降トレンドになっているように見えるが、サポートラインはどこであるのか、以下で見ていく。
・テクニカル分析(サポートラインを考える)
当社取引ツールより作成
上図は2023年1月から現在の週足BTC/JPYチャートである。
400万円を上抜ける前、約3か月にわたり、下335万円から上400万円のレンジにいたことから、週足ベースでは現値410万円に対し335万円と400万円がサポートラインになりうるだろう。
現在410万円付近を推移しているが、これは400万円のラインが意識されていることにより価格が維持されている可能性もあるだろう。
もし400万を割ってしまうと、次は335万円まで下落する可能性もある。これは、レンジ下限とはいえ、現在の価格よりも約17%も下になっており、今の価格帯の攻防が重要となってくるだろう。
また、BTCのテクニカル分析については、昨日の当社マーケットレポートでオシレーターを用いた分析を行っているので、こちらにも目を通してもらいたい。
・BTCのファンダメンタルズ
当社マーケットレポートにも何度か取り上げているが、BTCのETF(上場投資信託)の最新情報をまとめる。
現在、BTCのETFを複数の資産運用会社が申請していると報道が出ている。
その中の一つ、ブラックロック社のCEOは「どの単一通貨をも超越するものになると思う」とまで述べている。同社CEOの強気姿勢については、BTCの価格に対してなのか、それとも同社のETF申請が承認されることに対してなのかは判別し難い。
しかし、同社がBTCに自信をもつ何らかの重要な知見があるのではないかという観測が市場参加者に広まったことが、6月末の価格の上昇に寄与したする見方もある。(6/22 Bloomberg)
もちろん、ETFを申請している会社としてのポジショントークの側面は否めないが、世界最大の資産運用会社が目をつけたのは事実であり、仮にETFが承認されると多くの資金がBTCに流入されると考えられる。
去年とはうって変わり、XRP(エックスアールピー)が非証券と認定されたことなど、暗号資産にとって良いニュースが続いているが、SEC(米国証券取引委員会)のETF承認というニュースもこれに続けるか、注目だ。
ETF申請が承認された場合のBTCの価格については、新規資金の流入となることから買い材料となることは間違いないものの、ETF申請自体は既知の情報であるため、期待感が大きすぎた場合は失速する展開も考えられる。
「既知の情報が実現した場合の値動き」としては、訴訟リスクを抱えながらも判決で急騰したXRPが近い事例として考えられる。
その後のXRPは判決直後に判決前から+75%の高値をつけてから判決前の+40%付近まで失速したが、現在は大きく値崩れすることなく、+70%程度まで回復している。一例として、今回のXRPの瞬間的な価格上昇率を現在のBTC(420万円)に当てはめた場合、瞬間的に735万円に到達し(+75%)、その後、上昇前の価格の+40%となる588万円まで下押してから再び714万円付近(+70%)まで回復する展開が考えられる。
申請が通らなかった場合の目処としては、申請の話題が広く出回る以前のレンジ下限である335万円付近を目指す展開を視野に入れたい。
いずれにしても、今のBTCはボラティリティが急拡大するイベントを控えている注目の銘柄といえるだろう。
(7/19 午前6:00時点)
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