XRP急騰でBTCドミナンス1.4%低下、ドミナンスから見るBTCの今後は?
Daily Market Report 2023/7/18
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・ドミナンス推移
図1
Tradingviewより当社作成
上図は、BTC(ビットコイン)とXRP(エックスアールピー)それぞれのドミナンス推移(期間:2022/11~現在)である。
ドミナンスとは、市場全体に占める、各暗号資産における時価総額のシェア(占有率)を意味するが、7/13終値時点でBTCは50.15%であり、XRPは3.50%となっている。
7/13に「仮想通貨XRP自体は有価証券ではない」と米地裁が裁判で部分的な判決を下し、XRPの価格はわずか数時間で63円付近から一時123円付近へと100%近く急騰した。これによりXRPのドミナンスは2.15%から3.50%へ上昇、一方でBTCのドミナンスは51.50%から50.15%へ下落した。
6月に入ってからは数多くのアルトコインが米SECから一方的に有価証券と主張される一方で、有価証券問題とは距離のあるBTCは、資金の避難先となっていた。
しかし、今回XRPが有価証券でないと判決されたことによって、アルトコインに再度資金が流入(BTCのドミナンス低下)するかもしれない。BTCドミナンスは3月の大手米銀破綻時などを発端とした投資家のBTC選好の流れもあり、年初から一貫して大きく上昇していた。
今回のようなポジティブなニュースの効果が他のアルトコインにも波及すれば、BTCに比べたアルトコイン価格のアウトパフォーム(BTCドミナンスの低下)という流れになろうか。
BTCドミナンス低下の場合、前回もみ合い高値の48.8%付近がサポートラインとして機能するかもしれない。
次に、テクニカル分析からBTC価格のターゲットプライスを考えていく。
・テクニカル分析
図2
当社取引ツールより作成
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら
上図は、BTC/JPYの日足チャート(期間:2022/12~現在)に、MACD(12,26,9)とスローストキャスティクス(14,3,3)を反映させ、2023/3/10を起点としたトレンドラインを描画したものである。
<ポイント>
・MACDは0付近での動きに注目
・スローストキャスティクスは売られすぎの水準
・3/10起点のトレンドラインで反発するか
・ターゲットプライス下①400万円、下②350万円、上①450万円
MACDはラインもヒストグラムも0に近づき移動平均線が収束しているため、短期的には方向感の乏しい状況だ。
その一方で、上向きのヒストグラム(上図の下段青線)と下向きのBTC価格(上図の上段青線)はそれぞれ向きが逆行している。
この逆行現象はダイバージェンスと呼ばれるテクニカル上のシグナルであり、今回の発生形状パターンは一般的に強気シグナルと捉えられそうだ。
米金利の低下や欧米日の株価上昇などにより市況感は良くなっているものの、暗号資産については前述のXRP急騰などの影に隠れてBTCには未だ割安感のある格好か。
ダイバージェンスの上昇シグナル通りにBTCが見直されれば、450万円(上①)が目標となるかもしれない。
反対に下落を意識する場合は、心理的節目でもある400万円(下①)となりそうだ。
この400万円水準はトレンドライン(上図赤線)も近く割れることは難しいかもしれないが、前述のアルトコインへの資金流入による相対的なBTC下落や、新たな悪材料次第で350万円(下②)までの急落も考えられるのではないだろうか。
また、BTCのドミナンスをメインにして取引するのであれば、XRP/BTCなどのBTC建てで取引することも一つの手だろう。
(7/18 午前8:00時点)
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