材料豊富なポリゴン(MATIC)はパフォーマンスを回復できるか

Daily Market Report 2023/7/6

_

当社価格データより作成
ポリゴン(MATIC)のチャート・価格情報はこちら

上図は、2023/1/1から7/4までの当社取扱い銘柄全てを平均した価格変動率及び、ポリゴン(MATIC)のライバルとされる暗号資産プラットフォームであるアバランチ(AVAX)、カルダノ(ADA)、トロン(TRX)、テゾス(XTZ)の推移を示したグラフだ。

当社取扱い銘柄の平均値は、6月上旬から中旬にかけて米国の証券取引委員会(SEC)の暗号資産規制論の高まりによる影響を受けて下落したが、その後はパフォーマンスが改善され、現在は年初より約40%上昇している。

その一方で、MATICは6/10にロビンフッド社が上場廃止したことで年初来安値を更新しており、年初から換算すると未だ5%の上昇に留まっている

このように、MATICはライバルとなる暗号資産と比較してパフォーマンス不足と見られる状況であるものの、来週、バグの修正や開発者の操作性を改善することを目的としたハードフォーク 「Inborg Upgrade」や、その他注目のソリューションといった多くの好材料がまだ残されており、今後は上昇の余地が存在するかもしれない

MATICはパフォーマンスを回復できるか

DeFiLlama(https://defillama.com/)より当社作成

上図は、各暗号資産(MATIC、AVAX、ADA、TRX、XTZ)のプラットフォームにおける今年1/1と7/5のTVL※を比較したグラフだ。
※DeFiプロジェクトに預けられている暗号資産の総量

7/5時点でPolygonネットワークには9.76億ドル(約1,410億円)のTVLがあり、AvalancheやCardanoネットワークを超える暗号資産がDeFiに預け入れられているものの、TRONに対しては5倍以上もの差をつけられている状況だ。

また、Polygonは1/1より6.23%しかTVLを上昇できておらず、約240%上昇しているCardano、約36%上昇しているTRON、約30%上昇しているTezosと比較すると伸び悩んでおり、結果的にMATICの需要は頭打ちに直面しているとも考えられる。

この状況の解決手段となる材料としては、Polygonメインネットにて7/11(火)に予定されているハードフォーク「Inborg Upgrade」が挙げられる。

このハードフォークは、昨年9月にイーサリアムで実施されたThe Mergeなどのような大型アップグレードではないものの、Polygonネットワークにおける課題であった不具合の改善や、開発者の操作性を向上するものとなる。

来週控えるInborg Upgradeによって開発の利便性が高まることでPolygonネットワークへの参入者が増加すれば、ユーザーにとってより魅力的なDeFiの拡大も見込まれるためMATICの需要も高まり、同時にMATICの価格上昇にもつながるかもしれない。

また、MATICの材料としては、他にも安価なガス代と迅速な処理能力、高いセキュリティを全て満たし、開発者にも使い勝手の良い「Polygon zkEVM」と呼ばれるソリューションが注目を集めている。

実際、Polygon zkEVMはまだベータ環境であるものの、5/1時点で244万ドル(約3.3億円)であったTVLは7/3には10倍以上となる2,842万ドル(約41億円)にまで上昇していることから、すでにユーザーから一定の評価を得ていると考えられる。

他にもPolygonではPolygon 2.0という計画や、Polygon Midenというソリューションなど、様々な開発が行われていることから、これらエコシステムのネイティブトークンであるMATICの使い道は今後さらに広がっていくのではないだろうか

MATIC/JPYの日足チャート(当社取引ツールより作成)

7/5時点でMATICは約100円となっており、2023年の日足平均価格は約132円であることから低いパフォーマンスで推移しているが、2/17に記録した年初来最高値の199.37円(2/1から33%上昇)はPolygon zkEVMのベータ版のローンチによる要因であったと考えられる

日程については未定であるが、今後Polygon zkEVMやPolygon 2.0のリリースが実現した場合は、MATICは年初来高値である199円を狙う展開も訪れるかもしれない。

(7/5 午後6:00時点)

◆本資料においてお客様に提供される情報は、株式会社DMM Bitcoinが収集・作成等したものです。

◆本資料は、一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、暗号資産取引の勧誘を目的としたものではありません。

◆本資料は、本資料作成時点で株式会社DMM Bitcoinが信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。

◆本資料の情報によって生じたいかなる損害についても、株式会社DMM Bitcoinおよび本情報提供者は一切の責任を負いません。

◆本資料のグラフ・データ等は、過去の実績または作成時点での見通し・分析であり、将来の市場環境の変動や運用状況・成果を示唆・保証するものではありません。また、税金・手数料等を考慮しておりません。

◆本資料に関する著作権、知的所有権、その他一切の権利は、株式会社DMM Bitcoinまたは権利者に帰属します。お客様は、本資料に表示されている情報をお客様自身のためにのみ利用するものとし、第三者への提供、再配信、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。


本日のスプレッド縮小対象銘柄はキャンペーンページで発表いたします
2023-07-06
ページTOPへ