ビットコインの2023年上半期の振り返りと今後は?
Daily Market Report 2023/6/22
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2023年も6月が終わろうとしている。今回は、BTC(ビットコイン)の2023年上半期を振り返り、下半期の値動きについて考察する。
・BTC(ビットコイン)の注目度と共に2023年上半期を振り返る
検索ボリューム:Google Trendsより当社作成
BTC/JPYの価格チャート:当社取引ツールより作成
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上図は、2023/1/1~6/20の「Bitcoin」の検索ボリューム(※)と、BTC/JPYの価格チャートである。
※Google Trends:最も検索需要があったタイミングを100として、そこの数値と比較した割合で表示したもの。
検索ボリュームを確認すると、検索需要が多かった幾つかの大きな山が確認できる。そのBTCの注目度と共に、2023年上半期を振り返る。
<2023/1/14>
1/1に210万円台だったBTC/JPYの価格は、11日連続で値上がり続け、1/14に260万円台まで上昇したことが検索上昇の背景か。
2022/11に世界第2位の暗号資産取引所であるFTXが破綻したが、その余波が落ちつき、BTCの価格が底値に達したとの期待があったようである。
<2023/2/16>
2/16は300万円前後で推移していたBTC/JPYがレンジを抜けて320万円台まで上昇したことが、検索ボリュームの上昇に影響を与えたと考えられる。
<2023/3/14~3/20>
3/14~3/20にかけての検索上昇は、BTC/JPYがレンジを切り上げて350万円を超えてきたことが背景か。
3/12にシグネチャー・バンクが史上3番目の規模で破綻したが、既存の金融システムに対する信用不安から暗号資産・BTCへの資金流入がBTC上昇を後押ししたようだ。
(参考:当社3/14のマーケットレポート「急騰するビットコイン、過熱感から一時調整の展開も?」)
<2023/4/11>
4/11の検索上昇は、BTC/JPYの価格が今年の最高値=400万円まで上昇したことが背景か。
一時的に銀行破綻の混乱が収まり、FRB(米連邦準備制度理事会)の政策に対し楽観的な空気が広がり米国株の上昇とともにBTCも強い動きとなった。
以上のように当然と言えば当然であるが、Bitcoinの検索ボリュームは価格の上昇と高い相関があることがわかる。
足元のBTC/JPYは350万円~400万円の間で足踏み状態が続いていたが、ブラックロックのETF申請により機関投資家の再参入が予見され、現在は420万円台まで上昇している。
Bloombergの記事では「ビットコイン上昇、ブラックロックが「何か知っている」との観測」(6/22)というセンセーショナルなタイトルで、ブラックロックのETF申請を報じている。
世界最大の資産運用会社の動きはその他の資産運用会社にも影響を与え、今後同様なETF申請が続くことが予想される。このような動きは昨日のレポートでも記載のとおり、BTCの需要増大をもたらし、ひいては価格の上昇につながる展開となる可能性には留意したい。
・2023年下半期のBTCはどうなるのか?
当社取引ツールより作成
上図は、2022/1から現在までのBTC/JPY日足チャートである。
上述のとおり、6/15に米資産運用大手ブラックロックのビットコインETF(上場投資信託)申請(6/19 コインテレグラフ)を好感し、340万円台だったBTC/JPYの価格は同日に370万円台まで回復した。
また、6/20、世界的なメガバンクであるドイツ銀行が暗号資産カストディサービスを規制当局に許可申請したことが報道され、翌6/21、BTC/JPYの価格は400万円まで大きく上昇した。
本日、ブラックロックのビットコインETF申請に続く3社の新たな申請の報道を受け、現在、BTC/JPYは420万円まで上昇した。2023年下半期、過去の最高値である700万円は難しいとしても、400万円のラインを明確に超えた現在、2022/5以来の500万円も見えてくるだろう。
BTCに関しては、来年の2024/4頃に半減期が予定されている。
過去、2016年、2020年の半減期があり、そのたびにBTCは価格を上昇させており、2024年の半減期に関しても、今後、価格上昇が予想される。
その一方で、2023年上半期の米SECによるバイナンス・コインベース提訴のようなネガティブなニュースや、アルトコインを取り巻く状況がBTCにも波及した場合、再び300万円台まで下落する可能性もあるため、楽観視だけの投資は禁物か。
(6/22 午後12:00時点)
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