400万円を超えたBTC、背景と今後の可能性は?

Daily Market Report 2023/6/21

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利上げは停止、ドットチャートのタカ派は緩衝材か

米連邦準備制度理事会(FRB)は、6/13~14の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利の誘導目標を据え置くことを発表した。これは事前予想通りの結果であり、市場はすでに織り込み済みの内容であった。

一方で金利の将来見通しは50ベーシスポイント引き上げられ、市場からはタカ派にとらえられたようだ。

しかし、市場参加者の見解では7月の利上げが最後ではないかという意見もあるが、今回のタカ派なドットチャートはそういった楽観的な見方への牽制や、市場が過度に暴走するのを防ぐための緩衝材としての引き上げであったような印象を受ける。

一方で、BTC/JPYの価格は6/21朝方に400万円を超える上昇となっており、心理的な節目を超えてきたことにより上昇トレンドの可能性が高まっている状況だ。

背景としては、6/15に世界最大の資産運用会社ブラックロックがスポット(現物)のビットコインのETF(上場投資信託)を米証券取引委員会(SEC)に申請したことや世界的なメガバンクであるドイツ銀行がデジタル資産のカストディサービスを規制当局に許可申請を発表したこと等であろうか。

こうした動きは機関投資家の暗号資産、とりわけBTCへの投資意欲を反映した可能性もあり、今後、大きな資金がBTCへ流入してくる動きに繋がるかもしれない。

おりしも国内においては、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)が7月末にも、レバレッジ取引の上限倍率の引き上げを金融庁や政府関係者に要望する方針であるとブルームバーグが20日に報じており、取引の活性化と2024年のBTC半減期に向けて投資家がBTCをポートフォリオに組み込む動きが今般のBTC押し上げの理由となっているかもしれない。

335万円防衛なるか

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上図は、昨年12月から現在までのBTC/JPYの日足チャートである。

今後の値動きを追いかける上で重要なテクニカル指標として、以下を設定する。

Aライン(5/29に付けた日足前回高値396万円ライン)
Bライン(2/21の高値と6/14の日足前回安値からなる335万円ライン)
20MA(週足のトレンド確認)
140MA(月足のトレンド確認20MA×7日)

現状のBTC/JPYは、2/21につけた335万円のラインに支えられるように上昇しており、直近1週間ほど強気相場の様相から、6/21には400万円を上回る上昇となっている。

直近の20MAに注目すると、レートがMAを上抜けており、一時的に日足レベルで下落しても、押し目買いが意識されて20MAに支え切られて再度上昇しAラインをクリアした状況だ。

140MAに注目すると現状まだレートを下支えしているようにも見え、長期の時間足レベルで押し目買いの勢力が入ってきやすい相場環境となっている。

直近高値のAライン396万円を明白に上抜けてきた現状は、上昇トレンドの始まりとなる可能性が高くなっている。

上述のとおり、ブラックロックのETFが承認されるなど、機関投資家の参入環境が向上すれば、更なる追い風がBTCに吹くことになる。この場合は、400万円をサポートに500万円の価格レンジ移行の動きも出てくるであろうか。

他方で、20MAの形は依然として右肩下がりであり、BTCの価格が上昇すればするほど売りが入りやすい状況でもある。

こうした売りをこなして400万円台に留まれるかが、当面の注目ポイントであろう。

(6/21 午前9:00時点)

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2023-06-21
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