CPIをほぼ無風で通過したビットコイン アルトコインの反発が逆風となるか

Daily Market Report 2023/6/14

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6/10土曜日の急落はアルトコインの底固めか

当社取引ツールより作成
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上図は、6/2から現在までのBTC/JPY一時間足チャートである。

先週6/6に米SEC(米国証券取引委員会)によるバイナンスへの訴訟が発表され、大きく下落したBTC/JPYは、同日コインベースへの訴訟が発表された後にリバウンドするボラティリティの激しい動きとなった。

その後は軟調な推移となり、6/10 13:00には一時間で高値367万円から安値350万円への約4.6%の下落を見せた。ただし、350万円を大きく割り込む動きとはならず、現在はバイナンスへの訴訟が発表された直後の360万円水準で推移している。

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今回の訴訟で米SECによって未登録証券の疑いがあるとされた銘柄のうち、当社で取り扱いのある銘柄である、MATIC(ポリゴン)、ADA(カルダノ)、CHZ(チリーズ)の推移を確認してみると、コインベースへの訴訟が発表されたあとのBTCのリバウンド(上図 青枠部分)には追随できておらず、逆に6/10土曜日の急落(上図 赤枠部分)によって大きく価格水準を下げている。

ただし、この急落で底をつけたのか、3銘柄すべて現在のところ、6/10 21:00付近の安値を割ることなく反発して推移している。このことから、市場はアルトコインの持つ米SECに関連するリスクを折り込みつつあると言えるかもしれない。

これまで売られてきた分アルトコイン各銘柄が反発する展開となった場合、前回のレポートで述べたBTCへの資金流入と逆の流れが発生し、BTCは相対的に弱含むシナリオが考えられる。

この場合、BTCショート、アルトコインロングのポジションに妙味がありそうか。しかしながら、米SEC関連の話題が再燃するようであれば、アルトコイン全般がさらに売られる展開も考えられるため、引き続き米SECの動向には注意を払いたい。

CPIは無風

6/13 21:30には、米CPI(消費者物価指)が発表され、予想+4.1%に対して結果+4.0%と市場予想に対して下振れする結果となった。これを受けて、6月FOMC(連邦公開市場委員会)における金利据え置きの公算が高まっている。

BTCについては、米CPIの発表直後に高値367万円、安値357万円の10万円幅の上下移動があったが、その後は力強い値動きに発展せず、発表直前とほぼ同じ360万円の水準で推移している。

このように暗号資産については、米CPIをほとんど無風で通過する形となった。重要経済指標発表を経ても大きな水準訂正が起きていないことから、やはり現在のところ目立った材料となるのは、米SECに関連するものがメインとなる。

テクニカル

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日足チャートを確認すると、6/6に5日移動平均線が25日移動平均線を下に割り込むデッドクロス(上図 黒丸)が発生しており、短期的には下落方向に動きやすいと考えられる。その場合の価格目処としては、3月中旬からサポートラインとして機能している350万円の水準だろうか。

上昇方向に転じるシナリオとしては、米SEC関連の折込みが十分に進展すれば暗号資産市場全体の雰囲気改善から上値を目指す展開も考えられるだろう。

その場合の価格目処としては、まずは、バイナンス訴追前の375万円の水準で定着できるかに注目したい

(6/14 午前7:00時点)

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2023-06-14
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