来週のFOMC、利上げ見送りは織り込み済。BTCは336万円防衛が肝か

Daily Market Report 2023/6/9

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迎えるFOMC、追加利上げはなしとの公算か

各種報道機関より当社作成

上図は、5月以降のFOMCボードメンバーの発言を表にまとめたものだ。

来週6/13、6/14にかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。今回の注目点としては、利上げがなされるかどうかという部分だが、現状一時利上げ打ち止めなのではとの見方が優勢になっている。

これについては、上図の通りFOMCのボードメンバーたちによる積極的な6月の利上げ見送り示唆の発言が続いており、市場ではこのような見方が広まっているようだ。

さらに、「FRBウォッチャー」として知られるニック・ティミラオス氏も5/31のWSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)にて、6月は利上げ見送りの可能性も高いと発言しており、利上げの停止の見方に拍車をかけている。

米経済の過熱度的には、今まで強さが目立った雇用に関しても、底堅い動きは見せているものの平均時給が予想を下回るなど、頭打ちの様相もみせてきており、経済の過熱感は徐々に薄まってきた印象がある。

ISM非製造業景気指数に関しても、50%台まで落ちており、インフレの抑制を裏付ける結果となった。

BTC(ビットコイン)は336万円を下抜けるとベア相場の危険性か

BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、2022/6から現在までのBTC/JPYの日足チャートである。

今後の値動きを追いかけるうえで重要なテクニカル指標として、以下を設定する。

Aライン(5/29につけた日足前回高値396万円ライン)
Bライン(5/25につけた日足前回安値353万円ライン)
Cライン(2/21の高値と、5/12の安値を結んだ336万円ライン)
20MA(週足のトレンド確認)
140MA(月足のトレンド確認20MA×7日)

現状のBTC/JPYは、5/25につけた安値353万円のBラインを割り込んでしまっており、弱気相場に転向してくる様相を見せている。

20MAの形を見てみると、週足レベルでは現状はまだ高値更新、安値切り上げの上昇トレンドの最中であるようにも見える。さらに、青の140MAに注目すると現状はちょうどレートを下支えしようかという状況であり、2/21の高値のラインで支え切られる展開を示唆する状況にも見える。

上昇してくるなら、20MAを上抜けて前回高値である396万円のAラインを目指してくる展開が考えられようか

一方で、直近数日の赤の20MAに注目すると、レートの上側で推移しており、いったんの上昇を見せたとしても、再度レートを上から抑え込む展開も考えられるように見える。

下落してくる場合は、Cラインの336万円防衛が今後の相場展開への重要なファクターになってくる。このラインを下抜けると、140MAの下側のエリアに推移してくることになり、抵抗要素としての機能を失うことになるため、注意が必要だろう

次週のFOMCでの利上げ見送りが明確なものとなれば、BTCには追い風になる可能性も考えられる。しかし、6/5のISM非製造業景気指数の発表の際には、S&P500が陽線で引けていたのに対し、BTCは予想よりも悪い数値で利上げ停止を織り込んだ結果、金利に連動するように大きく下落している。

このことから、BTCは景気の冷え込みに今まで以上に弱くなっている傾向もみられるため、FOMC時のBTCの立ち位置に対する市井の人々の認識については精査する必要があるかもしれない。

(6/9 午前7:30時点)

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