米SEC、バイナンスとコインベースを提訴。BTCには追い風となるか

Daily Market Report 2023/6/7

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米SEC(証券取引委員会)は、6/5に大手暗号資産取引所バイナンスを無登録の取引所運営などで提訴したことを発表した。また、6/6には米国ナスダック市場に上場している大手暗号資産取引所コインベースも同様に提訴したことを発表している。

米SECのプレスリリースを見てみると、バイナンス、コインベース双方で細部の論点は異なるものの、大枠としては、未登録の取引所運営を行っていたこと、ADA(カルダノ)やMATIC(ポリゴン)などの特定の暗号資産を証券であるとみなした上でその販売、ステーキングサービスを提供していたことが米国の規則に違反しているとしている。

今年に入ってからの米SECの動きを振り返ると、2月には暗号資産取引所クラーケンの提供するステーキングサービスを無登録の証券販売にあたるとして提訴、4月には暗号資産取引所ビットトレックスを未登録の取引所運営を行ったとして提訴していた。

これまでの一連の米SECの動きからは、米国の暗号資産関係の規制を強化したいという思惑が伺える。今回のバイナンス、コインベースの訴追によって一連の動きが出尽くしとなるか今後も米SECの動向には注意を払いたい。

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今回の一連の訴追の流れを受けて、BTC(ビットコイン)はバイナンスが提訴された発表があった6/6午前0:00から1:00までの一時間で、高値374万円から安値356万円まで5%ほどの下落に見舞われ、その後355万円の水準で推移した。

しかしながら、6/6午後9:00にコインベースが提訴されたという発表があってからは、悪材料が出尽くしたのかバイナンスの提訴発表前の水準まで戻す形となった。

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また、米SECが今回のバイナンスに対する提訴で、証券と主張する銘柄のうち当社が取り扱う銘柄はMATIC、ADAなどが挙げられるが、その中でも時価総額の大きいMATICのチャートを確認すると6/6時点では発表前の水準に戻せておらず、先行きに懸念があると市場に捉えられていると言えそうだ。

上記のように銘柄による反応は異なっており、米SECに関連する話題がひと段落するまで、証券か否かが争われているMATIC・ADAなどの銘柄から、同じ暗号資産セクターの中でも代表的な銘柄であるBTCを選好する資金の流れが発生する可能性も考えられる。

いわば消去法的にBTCが選好されることになり、そうした資金の流れが発生した場合のBTC/JPYの価格目途としては、ひとまずバイナンス提訴発表前の375万円の水準でしっかりと値固めができるかにまず注目したい。

もし、米SECの提訴に関連した話題が落ち着き、安心感が出てくるようであれば、暗号資産市場全体の雰囲気改善を支えに、直近高値である400万円を睨んだ上昇の動きにつながるかもしれない。

(6/7 午前6:00時点)

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