2024年のビットコイン半減期に備えて

Daily Market Report 2023/5/24

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過去のビットコイン半減期をビットコイン指数で確認する

S&Pビットコイン指数の日足片対数グラフ(Bloombergより当社作成)
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上図は、S&Pビットコイン指数(SPBTC index)のUSD建て日足片対数グラフ(期間:2014/1/1~現在)である。

S&Pビットコイン指数とは、S&Pグローバル社が、流動性と時価総額の基準を満たしながら、広く認識されたオープンな取引所で取引されている暗号資産のベンチマークとして機能するように設計した、S&P暗号資産指数の1つである。

赤垂直線は直近2回のビットコイン半減期である。そして、そこから最高値をつけ、下落しはじめるまでの期間を赤水平線、最高値から次回半減期までの期間を青水平線で示している。

赤水平線は、すべて同じ長さで作成している。つまり、興味深いことに、半減期後から最高値をつけるまでの期間は、直近2回でほぼ同じであることがわかる。

具体的には、2回目の半減期は2016/7/8であり、高値をつけた2017/12/18までは528日、3回目の半減期は2020/5/11であり、高値をつけた2011/11/9までは547日であった。

上昇幅については、2016年の時(約2800%上昇)よりも2020年の方(約770%)が小さくなっている。半減期の特性上、半減される枚数比率は同じでも、実際に半減される枚数は過去半減期より少なくなるからであろうか。

よって、期間に加えて上昇幅を考える際には、半減期を重ねる度に上昇幅が小さくなる可能性を考慮してみてもいいだろう。

次回の半減期は、現在のところ2024年4月頃に訪れるとされているため今から上記傾向を念頭に置いたトレード戦略を考えたい。

上述した過去の結果に基づいて考えると、2025年9月頃に高値となる可能性が考えられるだろう。また、トレード戦略の1例として、ビットコイン積立について、過去当社レポートを参考にしていただきたい。

2023/4/12「ビットコインを毎月1万円購入していた場合の損益は?意外な結果に驚き!!

ビットコイン指数とNASDAQ100指数(NDX index)は正の相関

S&Pビットコイン指数の日足とNASDAQ100指数の日足グラフ(Bloombergより当社作成)

上図は、2019/1/2~2023/5/9の期間におけるS&Pビットコイン指数(SPBTC index)のUSD建て日足グラフとNASDAQ100指数(NDX index)のUSD建て日足グラフである。

S&Pビットコイン指数の日足とNASDAQ100指数の散布図(Bloombergより当社作成)

上図は、両指数を2019/1/2を100として、再度指数化したものの散布図で、赤線は回帰直線である。回帰直線を引くことで、SPBTC IndexとNDX Indexの中心的な分布傾向を把握することができる。

この回帰直線が図のように、右肩上がりであることより、S&Pビットコイン指数とNASDAQ100指数は正の相関があると言える。

実際に、S&Pビットコイン指数の日足とNASDAQ100指数の日足グラフでも、直感的に似たような動きになっていることがわかる。

よって、過去同様半減期後に大きく上昇するための1要素として、引き続きNASDAQ100指数との相関も参考にしていきたい。

ボラティリティの高いビットコインのみではなく、正の相関関係のあるNASDAQ100指数も加えて分析材料にすることで、より良く相場環境の認識ができるだろう。

なお、ビットコインとNASDAQ100指数の相関については、過去にも複数回当社レポートで取り上げている。あわせて参考にしていただきたい。

2022/12/15「ビットコインとNasdaqが逆相関に。この流れは続くのか
2022/7/7「米国株、銅と高い相関を見せるBTC。高い相関が続くと…

現在、ビットコインの価格は370万円前後で推移している。次回の半減期は2024年4月頃であるが、過去の半減期と同じように上昇した場合、2025年9月頃に高値をつける可能性も否定できない。

また、その場合は過去の事例から下落比率を単純に当てはめて2800%上昇→770%上昇→211%上昇と考え、780万円が一つの目安となろうか。

このシナリオは、半減期前のビットコインの価格がしっかりした足取りとなればなるほど、実現可能性は高くなる。

もっともビットコインの最高値は2021年11月の約710万円であり、700万円台の価格へは相当の売り圧力も発生するであろう。ただし、市場は多くの投資家の予想に反することが度々発生する。(現に各国の株価の上値が重い中で、日経平均はバルブ後最高値31,245円まで上昇している。)

今後の半減期に注意が必要だろう。

(5/24 午前7:00時点)

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2023-05-24
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