下落継続のOMG(オーエムジー)。下げ止まる水準は?

Daily Market Report 2023/5/12

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OMGは他銘柄の上昇の波に乗れず…

CoinMarketCap(coinmarketcap.com/)及び当社データより作成

上図は、今年年初からの当社取り扱い銘柄の騰落率を下位から順に示した表である。

上昇率が最も高いBTCは、1月半ばに200日移動平均線を上抜けして以後、同水準を下値目処として堅調な流れを維持している。

その流れを受けてか、アルトコイン銘柄もBTCには及ばないものの、年初来からアウトパフォームしているものが大半となっている。

しかし、その流れに逆らい、OMG(オーエムジー)は唯一10%を超える下落を示しており、当社取り扱い銘柄の中でも特に弱い状況である。

出来高増加時には上昇傾向も見られる。

OMG/JPY日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
出来高はCoinMarketCap(coinmarketcap.com/)より
OMG(オーエムジー)のチャート・価格情報はこちら

上図は、今年1月から現在までのOMG/JPYの出来高と終値の推移のチャートである。

3月には、一時的に出来高が図表期間平均である、約68億円を大幅に上回る1,000億円近い大商いとなり、300円を超える水準まで急騰する場面も見られた。

しかし、その後の出来高は急速に萎み、買いが続かず、執筆時点で100円割れを伺う展開となっている。

これまでの下落の背景としては、2021年11月にOMG保有者へBOBAトークンのエアドロップを行い、OMG NetworkからBOBA Networkへ事実上サービスが移行したことが大きいだろう。エアドロップ当時(2,000円超え)と比べると、OMGは現在約20分の1程度の水準となっている。

正式にアナウンスがされているわけではないが、公式サイトは更新が停止され、公式Twitterアカウントも消えているため、OMG Networkは既に開発がされていないと捉えられている。

また、海外の大手取引所でもOMGの上場廃止の動きが出ていることも懸念材料であろう。

開発が事実上停止し魅力が他暗号資産に比べ乏しくなっているため、単純に一資産として保有するほかに用途の見当たらないOMGは下落の一途を辿ってしまっても仕方がない状況と言えそうだ。

仮に、今後価格が急騰する場面があったとしても、過去に高い水準で買われたポジションによる売りが集まりやすいため、長期的な下降トレンドは払拭されにくいだろう。

はたして上昇の芽はあるだろうか。

出来高をものさしとして、3/19の300円を超えた際の出来高が再現された場合を考える。

OMG/JPYは、2023年初頭の200円手前の水準から1,000億円程度の出来高を伴って上昇し、300円を超えており、約50%上昇した。

その後、3/24にも出来高が500億円を超える大商い(上図 緑枠部分)があったが、その際の水準は234円から264円まで約12%の上昇となっている。

その他、2/6や4/10(上図 白枠部分)において200億円程度の出来高によって5%程度上昇する場面が見られる。

出来高では、売買方向を考えないため単純計算を当てはめるのはいささか乱暴であるが、100億円の出来高あたり2.5~5%程度の上昇可能性があるとも言えそうだ。

もし、出来高に増加の兆候が見られる場合には、急騰の可能性も頭に入れておきたい。

ただし、足元は前述の通りネガティブ材料偏重のため、材料を伴わない上昇については賞味期限が短いと考えられ、継続性には疑問符が付く状況が続きやすいだろう。

最後に、テクニカル面での下値目処を記述する。

ダブルトップ成立でターゲットプライスに向かって下落

OMG/JPY日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、OMG/JPYの日足チャート(期間:2023/1/1~2023/5/11)にダブルトップ形状を付記した図である。

現在、終値ベースではダブルトップが成立し、価格が下落を続けている状況である。

足元の価格水準でのターゲットプライスは、ネックラインとなる3/11終値から二番天井となる3/20終値までの値幅分、下落したところとなるため、

166円-(266円-166円)=66円となる。

60円台は2019年12月以来の安値圏であるが、既に大きな節目である100円割れ目前であり、節目を割り込むことで売りが売りを呼ぶ展開となることも否定できない。

また、足元の価格の弱さを考えると、上図の黄色矢印のように足早にターゲットプライスを目指すことになる可能性も考えられる。

ターゲットプライス付近では短期的な反発を狙ったポジション構築も考えられるが、買いを考えるのであれば、中長期視点での上昇シグナルとなる要素を確認したいところだ。

(5/12 午前7:00時点)

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