リップル裁判は最終局面、XRP価格の振り返りと今後

Daily Market Report 2023/5/11

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米SECが取引所Bittrexを提訴

先月の4/17、米SEC(証券取引委員会)は暗号資産取引所Bittrexと同社のWilliam Shihara元CEOを提訴したと発表した(4/17 コインテレグラフ)。

提訴の理由としては、事業登録せずに米投資家に有価証券の取引、仲介、及び清算サービスを提供したことが指摘されている。米SECはBittrexで取引されていた暗号資産のALGO(アルゴランド)、OMG(オーエムジー)、DASH(ダッシュ)、TKN(モノリス)、NGC(ナーガ)、IHT(リアルエステートプロトコル)が有価証券であると主張した。

これに対し、Bittrex は有価証券のサービスは提供していないと主張し、米SECの規制措置の不透明さを指摘している。また、このような規制措置は暗号資産業界だけでなく、ブロックチェーン技術やイノベーション全般にも影響を与えると指摘している。

その後、Bittrexは今週の5/8に米国で破産申請しており(5/9 Reuters)、米SECによる提訴はその発端の一つであったと言えるだろう(※)。
※なお、破産はシアトルを拠点とするBittrexとマルタの二つの関連企業、及び関連会社であるデソレーション・ホールディングスが対象であり、リヒテンシュタインを拠点とするグローバル取引所のBittrex Globalは破産申請には含まれていない(5/9 コインテレグラフ)。

米SECと暗号資産の関係といえば、2020年12月に米SECによる米リップル社に対し未登録証券であるXRPを販売したとして提訴した「リップル裁判」が、現在進行形かつ最も著名な闘争のひとつとして挙げられるだろう。

この闘争の進展や影響については、これまで当社レポート「急上昇中のXRP(リップル)、間もなく裁判決着の兆し?」などでも話題として挙げているが、今回はリップル裁判の全体像について今一度振り返る。

2020/12と2021/1のリップル裁判の影響

【図1】
当社取引ツールより作成
XRP(リップル)のチャート・価格情報はこちら

まずは、闘争の始まりとなった2020/12と2021/1をXRP/JPYの価格と共に振り返りたい。

2020/12/23、米SECがリップル社に対して「2013年から7年間に渡り、有価証券登録を行っていない暗号資産XRPを販売し、1300億円を超える資金を調達した」と主張し、同社を提訴した。

この日、XRPの価格は、46円から23円まで約50%も下落し、その後、XRP/JPYは1月下旬まで20円台と軟調に推移した。

さらに2021/1/28には、XRPの未登録有価証券販売疑惑を巡り、フロリダ州でリップル社と子会社XRP II, LLC、及びBrad Garlinghouse CEOに賠償を求める集団訴訟が起こされた。

一方、米リップル社もその翌日2021/1/29には、米SECに対して最初の正式な反論文書を裁判所に提出することで応戦した。この反論を受けてか、反論の翌日である2021/1/30にXRPの価格は25円から一時43円まで価格が上昇した。

2022年後半のXRPの動き

【表1】
各ニュース、CoinPostより作成

【図2】
当社取引ツールより作成

上の表1は2022年後半のリップル裁判のニュースをまとめたもの、図2は2022/9/1~2022/12/31のBTC/JPYとXRP/JPYの比較チャート(※)である。
※比較チャートは、図2の左端2022/9/1を基準0%として、変動価格幅を%表示で描画したものである。

2021/2以降、米SECとリップル社の闘争は平行線を辿っていたものの、2022/9にようやく状況に変化が訪れた。

リップル社を擁護するような法廷助言書が提出されるなどの報道から、リップル社優位の方向に裁判が進んでいくとみられ、XRPの価格は50円前後から80円近くまで大幅に上昇した。

その約1カ月半後となる11月上旬には、米大手暗号資産取引所のFTX社が破綻したことにより、XRPの価格も下落に巻き込まれる形となった。ただ、それでも9月以前の水準で耐えることができていたことは、情報が公開されにくい中、裁判がリップル社の優位で進んでいることへの期待も含まれていたという見方もできるかもしれない。

リップル裁判は最終局面、XRPの今後は?

FTXの破綻以降、2022/12/3にリップル社のCLO(最高法務責任者)が、裁判所に最終書類を提出したことをTwitterで報告しており、さらに先月2023/3/6には、リップル社CEOが米メディアBloombergに対し、「XRP訴訟は2023年中に結論が出る見込み」、「裁判官はこの訴訟が今後も重要な事例になることを認識しているはずだ」と発言している。

リップル裁判は最終局面に入ったと考えられ、その判決はXRPの価格だけではなく、有価証券問題で揺れ動いている他銘柄、さらには暗号資産業界全体へ影響するものとなるかもしれない。

【図3】XRP/JPY 日足Bidチャート
当社取引ツールより作成

上の図は、XRP/JPYの2022/9~現在までの日足チャートである。

上述のとおり、2023/5/8、Bittrexの米国での破産申請を受け、同日XRP/JPYの価格は60円台から54円まで下落した。

現在XRP/JPYは、57円前後で推移しているが、リップル社にとって不利な裁判結果となれば、2023/3の安値である46円を目指し、再び40円台になることもあろうか。

一方で、リップル社の勝訴が現実化すれば、XRP/JPYの大幅な上昇も考えられ、再び70円台を目指す展開も見えてくるだろうか。

さらに、明確に71円を上抜けできるようなら、2022/8の高値である78円がターゲットプライスと考えられ、2021/1のような急騰となれば楽に80円台到達の可能性もあるかもしれない。

(5/10 午後7:00時点)

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