米インフレ懸念が再発、ビットコインへの逆風となるか
Daily Market Report 2023/4/18
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・リスクオフ相場への転換点か
3月FOMC(連邦公開市場委員会)以降、ISM製造業・非製造業景気指数やJOLT求人件数などの経済指標は米国経済の減速感を示している。
市場はこれらを「経済鈍化=利上げ停止」と受け取り、リスクオンの流れとなっていた。
また、3月のCPI(米消費者物価指数)とPPI(米生産者物価指数)は共に予想を下回る鈍化を見せており、目先のインフレ率が低下していることもリスク資産の追い風になるかと思われた。
しかし4月に入り状況は変化しつつあるようだ。
4/14にミシガン大学が発表した1年後の米国インフレ率は、4.6%と高止まりしており、早期利下げ期待の後退から、S&P500指数やBTC/JPY(ビットコイン)は下落する展開となった。
CME提供情報(https://www.cmegroup.com/ja/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html)より当社作成
上図は、CMEグループが提供するFedWatchツールから作成した、市場参加者の米政策金利の利上げ見通しの予測比率である。
上図左側から、約2週間後に控える5月FOMCでの利上げ幅は、8割以上の市場参加者が0.25%の利上げがあると考えていることがわかる。
注目されるのは、上図右側の6月利上げ予想である。
6月FOMCでの利上げの可能性を支持する市場参加者が増えていることがわかる。
4/3においては6月FOMCでの利下げ支持(4.75-5.00)、又は金利据え置き(5.00-5.25)と考える割合はそれぞれ半数近くであるのに対し、5月・6月と0.25%の利上げが連続する(5.25-5.50)と予測する市場参加者は3%弱にとどまっていた。
しかし、4/14に状況は一転し、0.25%の利上げを予測する市場参加者の割合は、利下げを予測する市場参加者の割合を上回った。
ウォラー理事がさらなる金融引き締めが必要とのタカ派発言をしたことも、市場に影響を与えたと言えよう。
・チャートは下落を示唆
BTC/JPY 1時間足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら
上図は、2023/4/10から現在までのBTC/JPYの1時間足チャートである。
4/14に年初来高値を更新する場面もあったが、前述の利上げ継続の可能性から値を下げ、4/17朝方には400万円のラインを割り込んでオレンジ色の200本移動平均線近くまで大きく下落した。
3本の移動平均線が上から長期(75)・中期(50)・短期(25)と順に並ぶ、下落のパーフェクトオーダーが発生しており(上図 赤丸)、短期的には下落トレンドへの転換が示唆されていると言えるだろう。
200本移動平均線も下抜けるようならば、4/17の当社のレポート(上昇トレンド中のBTC(ビットコイン)、継続には413万円ラインが節目か?)で述べられている380万円のサポートラインに向けた下落トレンドとなる可能性が大きくなるかもしれない。
まずは、200本移動平均線がサポートとなれるかに着目したい。
(4/17 午後11:00時点)
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