米国の堅調な労働市場、ビットコインへの波及は週明けの可能性

Daily Market Report 2023/4/10

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雇用指標はやや強さが残る結果に

いまだ金融不安のぬぐえない相場環境のなか、先週金曜日に米雇用統計が発表された。

非農業部門の雇用者数は市場予想23.9万人とほぼ同じ23.6万人、失業率は3.6%の予想に対して3.5%に改善した。

この結果は、景気の腰折れが懸念される中、米国の労働市場は依然として堅調であることが確認できるものであった。

市場の反応は、労働市場が堅調であることから、次回FOMC(連邦公開市場委員会)での追加利上げに対する警戒感が強くなったようだ。

4/5公開のADP雇用者数が市場予想21.5万人に対し、実績14.5万人だったことから雇用統計も市場予想よりも大幅な悪化が予想されていただけに、4/7の市場では10年物国債利回りは3.3%台から3.4%へ上昇するとともに、ドル円も1ドル131.5円から一時132.4円付近まで上昇した。

これに対してビットコインへの影響はほとんどなく、無風通過といっても過言ではない状況であった。

ただし、雇用統計の発表日である4/7(金)は米国祝日のため、米国株式市場は休場しており、株価との連動性の高いリスク資産であるビットコインへの波及は米国の週明けである可能性もあるだろう。

そうなった場合、利上げの継続懸念により、ビットコインは一段の下押し圧力に注意したいところだ。

チャートはわずかに日足上昇トレンド

BTC/JPY 4時間足Bidチャート(当社ツールより作成)
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上図は、今年3月から現在までのBTC/JPY の4時間足チャートにサポートラインとレジスタンスライン、移動平均線を表示したものである。

現在のBTC/JPYは、3/30に高値380万円ラインを付けたのち、4時間足レベルではレンジ相場入りをしており、相場変動の少ない閑散相場となっている。

今後のBTC/JPYの値動きを分析する上で重要なラインとして、
Aライン:3/30に付けた、日足前回高値ライン(380万円)
Bライン:3/23に付けた、日足前々回高値ライン(375万円)
Cライン:4/4に付けた、日足前回安値ライン(349万円)
Dライン:3/28に付けた、日足前々回安値ライン(332万円)

加えて、
黄色の20MA(日足のトレンド確認用)
青色の140MA(週足のトレンド確認用、20MA×7日間で算出)
が挙げられる。

黄色の20MAはほぼ横ばい状況であり、日足では安値を切り上げているものの、上値が重くなっている状況だ。

また、青色の140MAに注目すると、直近は上昇基調から水平気味に推移しており、週足レベルの調整売りの動きが入ってきやすい形に見える。

今後の展開はAライン(380万円)とBライン(375万円)を試す動き、または、20MAや140MAがサポートとならず調整局面となる動きが想定できる。

前述のとおり、米国の利上げ継続から米国株が調整するようであるとビットコインもCライン(349万円)へ向けて下落する可能性も視野にいれておきたいところだろう。

日足前回安値であるCライン(349万円)を下抜けた場合、日足レベルの下降トレンドが確定するが、このラインを抜けるとDライン(332万円)が待っている。

ただし、この2つのラインまでに近づいてくると、徐々に週足レベルの押し目買い勢力が入ってくる展開も考えられるため、Cライン(349万円)、Dライン(332万円)には注意が必要だろう。

一方で、上値を試す動きとなった場合でも、AラインとBラインは強くレジスタンスとして機能する可能性は高い。

Aライン(380万円)で跳ね返されて下落した場合、結果として上昇の終焉を示す日足レベルのダブルトップを形成することになるため注意が必要だ。

(4/9 午後9:00時点)

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2023-04-10
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