上昇中のリップル(XRP)と結びつきの強いフレア(FLR)、価格の相関はあるのか?

Daily Market Report 2023/4/3

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フレア(FLR)

3月8日より、当社で現物の取扱いを開始したフレア(FLR)は、元々はスパークトークンと呼ばれ、2020/12/12 午前9:00時点でリップル(XRP)を保有していた者に対して配布された経緯のある暗号資産である。

FLRのプラットフォームとなるFlare Networksにはリップル社の投資部門Xpringが出資しているなど、プロジェクトの面ではフレアとリップルは結びつきが深い暗号資産である(詳細は当社コラム「暗号資産(仮想通貨)FLR(フレアトークン)とは?将来性や今後を解説」参照)。

XRPについては、3/31の当社レポート「急上昇中のXRP(リップル)、間もなく裁判決着の兆し?」の通り、裁判の動向を材料に急上昇している銘柄である。

このほかにも、3月末のCFTC(米商品先物取引委員会)によるバイナンス訴訟について、暗号資産をコモディティとみなすCFTCの主張は、リップルを有価証券とみなすSEC(米国証券取引委員会)と相反しており、仮にCFTCの主張が通れば、リップル社の訴訟に有利になるとする見方もある(3/31 Coindesk JAPAN)。

さて、FLRはXRPの上昇に連れることはできるのか、相関係数をみてみよう。

FLRとXRPはほぼ無相関

CoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/)
TOTALは暗号資産の時価総額(Tradingview)より当社作成

上図は、2023/1/10以降の当社取扱い銘柄の価格の相関係数マトリクスである。

FLRとXRPの相関は0.001と、ほぼ無相関であり、上記期間における価格についてXRPとの関連はみえない。

FLRと相関が最も高い銘柄はETCの0.665であるが、ETCはETHからハードフォークした暗号資産であり、ファンダメンタルズ上の関連は薄いと考えられる。

FLRと暗号資産の時価総額を示すTOTALとの相関は-0.398となっている。

分散投資の観点でいえば、逆相関の銘柄の保有は分散投資効果が得られるため注目しておきたい。

もっとも、サンプルの期間が85日と少ないことと、相関係数は過去のデータであり、この先、XRP関連銘柄としてFLRに市場の目が向かい、XRPと近似した動きになる可能性もあることから過信は禁物だろう。

最後に、FLRの出来高から今後の展開を考察する。

出来高の伴った上昇だが、出来高急増後に下落する傾向あり

FLR/USD 週足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
FLR(フレア)のチャート・価格情報はこちら

上図は、2023/1/10以降の米ドル建てFLRの出来高(Volume)と価格(Price)である。

出来高と価格には一定の関係があるとされ、例えば、下落局面で出来高、売買代金の急増を伴った価格の急落が起きた場合は、買い方の売りが一巡し、上昇に転じるとする見方がある(セリング・クライマックス)。

上図のFLR/USDをみると、1月から2月下旬にかけては0.036USD -0.046USD(≒4.68円-5.98円)のレンジで推移している。

この1月から2月下旬にかけての期間の出来高を確認してみると、出来高の急増時がレンジ上限となっており、前述とは逆に買いが一巡し、下落に転じたと考えられる。

その上で3月中旬からの上昇を見てみると、出来高を着実に積み上げながら上昇しており、出来高急増後の下落を回避していたとみることができる。

そして、3/28にはFLRが米大手取引所コインベースの上場候補となったニュースもあってか、出来高を伴った大幅高で、一旦の高値(0.042USD ≒ 5.46円)をつけており、今後、この高値を超えることができるのかが注目される。

再び高値を超えた場合は、1/29の0.046USD(≒5.98円)が意識されるだろう。

一方で、直近安値となる3/15の黄矢印、0.02667USD(≒3.4671円)について、価格は一段安となっているが、出来高を伴った下落とは言い難い。前述したような出来高の急増時がレンジ上限となる動きが下落時にも適用されるとすれば、黄矢印の下げは十分な下げとは言えず、サポートとしても機能しづらくなると考えられる。

以上のことから、下落に向かうシナリオとなった場合、3/15安値で踏みとどまれず、下値模索となる展開も想定しておきたい。

(4/2 午後11:00時点)

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2023-04-03
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