MakerDAO(MKR)、Endgame Planは状況を変えるか

Daily Market Report 2023/3/30

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3月中盤からのMKRは20%を超える下落

騰落率ランキング(期間2023/3/14 – 2023/3/28)
当社クローズレート(Bid)より作成

上図は、3/14~3/28における当社取扱い銘柄の騰落率のランキングである。

26銘柄中16銘柄が下落しており、1~5位の銘柄は10%以上と大幅に下落した。

中でも、MKR(メイカー)は22%下落しており、1月下旬~2月上旬までの価格帯に戻ってしまっている。

次項以降では、MKRが大きく下落した要因を振り返り、今後のMKRの展開を考察する。

下落はひと段落?底値を叩き上昇局面へ?

MKR/JPY日足チャート(当社取引ツールより作成)
MKR(メイカー)のチャート・価格情報はこちら

上図は、MKR/JPYの2023/2/1~3/29までの日足チャートである。

・3/6~3/11 大幅な下落が続く
3/6~3/11(図中緑枠)にかけて20%を超える下落が発生した。

この下落は経済の基盤となる米国の銀行破綻がトリガーとなった。

シルバーゲート銀行の年次報告書の提出延期に始まり、SVB(シリコンバレー銀行)、シグネチャー銀行の経営破綻が相次いだ。

・3/13 下落分を打ち消すかのような大幅上昇
米銀の経営破綻が相次いだ中、MKR/JPYは3/13に約9万円から約12万円まで急反発(図中黄枠)した。

イエレン米財務長官がSVB破綻の影響波及に否定的な姿勢を示したほか、FDIC(連邦預金保険公社)によるSVBの買収を視野にいれている旨の発表により、市場の懸念が後退したことが理由として挙げられよう。

・3/14~3/15 またしても上昇分を打ち消す下落
米財務省とFDICの共同声明により市場の混乱は収束するかと思われたが、3/14~3/15にかけて3/13の上昇分を打ち消すような下落が発生した。

この下落は欧州の大手金融クレディ・スイスをめぐる財政懸念が大きな要因だろう。
銀行株を中心に売りが膨らみ、これらの相場状況が暗号資産市場に波及したものと思われる。

以降はずるずると値を落とし続け、3/27には一時8万円を割ることとなった。

果たして、今後のMKRの動向はどうなるのだろうか。

「Endgame Plan」可決で注目が集まるか

MKR/JPY日足チャート(当社取引ツールより作成)

上図は、MKR/JPYの2023/1/1~3/29までの日足チャートである。

3/28、MakerDAOは改善提案群MIP101~114が投票で可決されたことを発表した(3/28 CoinpPost)。

これらの改善は、MakerDAOの創設者であるルーン・クリステンセンが考案している「Endgame Plan」を実現するための基盤となる要素である。

MakerDAOはDAO(分散型自立組織)によって運営されているが、権力分散化のためにクリステンセンが組織を離れてしまうとMakerDAOが方向を見失ってしまうため、「Endgame Plan」を携えて復帰した過去がある。

Endgame Planは、MakerDAOを「真の分散型均衡への軌道に乗せる」ための施策であり、「運命を左右する瞬間」と氏は訴えている。

現状、DAOと謳いながら氏がプロジェクトの中心に存在していることで中央集権的であると批判されることもあるMakerDAOであるが、Endgame Planはリーダーの存在(中央集権)が無くても組織を機能させることができるかどうかの挑戦であり、3/30の確認プロセスを経て正式に可決される見通しだ。

可決された場合、Endgame Planへの期待からもみ合っている現状の相場に一石を投じ、1月中旬のレジスタンスライン(線B)、2月中旬のサポートラインである90,000円台から、2月中旬のレジスタンスライン(線A)である100,000円台のレンジへの復帰も見えるかもしれない。

Endgame Planは世間の注目を浴びているDAOというものに対しての課題であるため、その成否には注目しておきたい。

(3/30 午後12:30時点)

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2023-03-30
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