来週アップグレードを控えるテゾス(XTZ)に上昇の余地

Daily Market Report 2023/3/23

 

3月上旬より続いた各国の銀行に対する信用不安は、3/19に破綻の可能性も示唆されたクレディスイスをUBSが救出したことや、3/20に日銀をはじめ、FRB、ECB、カナダ銀行、英イングランド銀行、スイス国立銀行の協調ドル供給によりひとまずは落ち着きを取り戻した。

一方の暗号資産はというと、不透明さが存在する既存の銀行のシステムとは対照的に、ブロックチェーン技術の根底にある透明性の高さが再評価されているのか、3月中旬のリスクオフ環境下でも好調を維持しており、上述した信用不安の払しょく後にもさらなる上昇を見せた

さらに、2020年末より長きにわたって行われていたRipple(リップル)社とSEC(米国証券取引委員会)の闘争にも進展があった。

この闘争ついては、昨年の段階からすでにリップル社が優勢とみる意見こそ多かったものの、日本時間3/7に米連邦地裁判事が、SECが証人として信頼する人物の証言を除外する判断を下したことで、事態はさらにリップル社優勢の方向へ進んだとみることもできるだろうか。

そして、これが遅れること3/21から3/22に反映されたことで、XRPはわずか一日で48円から60円と、約20%も大幅上昇し、市場をけん引する形で暗号資産全体が上昇している。

2023/1/1終値および2023/3/21終値から算出
CoinMarketCap、Wall Street Journalより当社作成
XTZ(テゾス)のチャート・価格情報はこちら

この流れの中で、昨年は不調であったイーサリアムキラーと呼ばれるレイヤー1銘柄群も遅れを取り戻しているが、とりわけ来週アップグレードを控えるテゾス(XTZ)は、今年2月に、年初来から約1カ月半で一時100%を超える上昇率を見せた。

その後、3月に入り他の銘柄と同様に下落こそ経験するものの、現在も再びパフォーマンスを回復しつつある状況となっている。

テゾスが控える好材料

2023/3/22時点
DeFiLlamaより当社作成

現在、テゾスは時価総額に対してDeFiでの使用率が約4%程度であり、約10~15%がDeFiで利用されるアバランチ(AVAX)、イーサリアム(ETH)やポリゴン(MATIC)と比較しても少ない割合だが、3/29に控える13度目のアップグレード「Mumbai(ムンバイ)」により、この状況を改善できるかもしれない

今回のMumbaiアップグレードで段階的に導入されるZKロールアップは、すでにイーサリアムやポリゴンといったテゾスよりも時価総額の高い暗号資産でも取り入れられている技術であり、スケーラビリティ問題の解決の一手となるだろう。

また、同じくMumbaiで導入される「スマートロールアップ」もスケーラビリティを改善するためのアップグレードとなり、XTZのブロックチェーンが100万TPS(=1秒間あたりのトランザクション処理数)を目指すための布石になる。

100万TPSという値は、スケーラビリティ問題に悩まされるイーサリアムが約15TPS、十分な値とされるポリゴンが最大で約1万TPSとなっており、暗号資産以外の分野では、大手クレジットカード会社のシステムが約4,000~6,000TPSとされることから、いかに膨大な情報を短時間で処理できるかがうかがえるだろう。

さらに、MumbaiではDAppsの開発者にとっても利便性を高めるアップグレードなども含まれるため、魅力的なプロジェクトも増加するかもしれない。

現時点のXTZは投機目的の利用が大半を占め、本来の利用目的であるDAppsでの使用例が少ないため使い道がなく、価格が上昇しにくいジレンマを抱えるが、MumbaiによってDAppsでの用途が拡大し、これによりXTZの需要が高まった結果、価格が上昇するという基本的な流れを作る重要なアップグレードとなりえる

ただし、このように好材料があるとはいえ、暗号資産は大型アップグレード後に価格を大きく下落させる傾向もあるため過度な期待は禁物だ。

例えば、2022/9/15に行われたイーサリアムの大型アップグレード「The Merge」のケースでは、ETHはアップグレード5日前につけた高値からアップグレード当日までの間にドル建ての価格で約20%下落しており、アップグレード実施後も約2週間の間で10%下落させていた

また、カルダノの場合でも2022/9/22に行われた「Vasil」アップグレード以降、年末まで価格をズルズルと下落させていたケースもある。

当時は、ETH、ADA共に9/22に米国の政策金利が3会合連続で0.75ポイント引き上げられたタイミングとアップグレードが重なってしまう特殊な状況下であったため、現在の状況と単純に比較することはできないが、XTZについてもアップグレード後の価格には注意したいところだ。

3月以降、XTZの価格は150円前後で推移しているが、アップグレードの評価に加えて、現在BTCの上昇要因として挙げられる世界的な信用不安を味方につけることができれば、2/23につけた約180円を目指して上昇するかもしれない。

(3/22 午後7:00時点)

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