急騰するビットコイン、過熱感から一時調整の展開も?

Daily Market Report 2023/3/14

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乱高下するBTC(ビットコイン)

BTC/JPYはここ数日で300万円から260万円の間を激しく上下している。

今月10日、シリコンバレー銀行が金利上昇による保有債券の損失を計上し、取り付け騒ぎとなり破綻。これを受けBTC/JPYは260万円まで急落した。

しかし、米財務省、米連邦準備制度理事会(FRB)、米連邦預金保険公社(FDIC)が12日に「すべての預金者を完全に保護する形でシリコンバレー銀行の破綻処理を完了するための措置を承認した」との共同声明を発表している。

この共同声明はポジティブサプライズとなり、BTC/JPYは一転して300万円を超える水準まで上昇している。

政策金利予想が大きく下方修正

CME提供情報(https://www.cmegroup.com/ja/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html)より当社作成

上図は、CMEグループが提供するFedWatchツールから作成した市場参加者の利上げ見通しである。

シリコンバレー銀行の破綻やシルバーゲート銀行の自主精算等を受け、政策金利の動向が先月(Daily Market Report 2022/2/22「米国長期金利が再び上昇、ビットコインはどう動くのか」参照)から大きく変わっている

以前は5.25%-5.50%とされていたターミナルレートは5.00%-5.25%に。利下げに転じる時期も6月FOMC(連邦公開市場委員会)と大幅に前倒しとなっており、高い金利水準が数か月間維持されることはないという見方が大半となっている。

政策金利の低下はビットコインを含むリスク資産にとって追い風となる可能性があるため、3/14発表の2月の消費者物価指数(CPI)など、今後の政策金利動向にも注意したい。

テクニカル

BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら

上図は、今年1/13から現在までのBTC/JPY の日足チャートに5日移動平均線とその乖離率、サポートラインとレジスタンスラインを表示したものである。

現在のBTC/JPYは5日移動平均線の上を推移しており、短期的には上昇圧力の方が強いと考えられる。

年初来最高値付近の330万円をレジスタンス②、その後の戻り高値320万円をレジスタンス①とした。また、1月下旬から2月上旬までもみ合っていた300万円をサポート①、その後の押し目280万円をサポート②とした。

まずは、目先のレジスタンス①(320万円)を上にブレイクすることができれば、上昇圧力に弾みが付き年初来高値更新へ向かう公算が大きい。

しかし、上述の米政策金利の動向など新たな好材料もあるものの、5日移動平均線乖離率は10%以上を示しており、大きく乖離していることがわかる。このことから、短期的な過熱感がうかがえるため一時調整となる展開にも注意が必要と言えよう。

サポート①(300万円)はキリ番であり、特に意識される水準であるため、下落に転じる場合に下げ止まれるか着目したい。

もし、サポート①(300万円)を割り込むようであれば、2/9のようにサポート②(280万円)までの急落も想定しておいた方がよいだろう。

(3/14 午前7:00時点)

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2023-03-14
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