FOMC通過後のビットコイン、トリプルトップ形成で下落トレンドになるか

Daily Market Report 2023/2/8

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高値圏で揉み合うBTC(ビットコイン)

図1 Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成
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図2 Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成

上図1は今年1/21から現在までのBTC/USDの4時間足チャートにUSD/JPY(ドル円)の相関係数を表示したもの、上図2は昨年11月7日から現在までのUSD/JPYの日足チャートに2本の移動平均線(5日、25日)を表示したものである。

BTC/USDは1/21以降、高値を切り上げつつも方向性に欠ける値動きであったが、パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長のハト派姿勢が好感され、2/2に年初来高値を更新(図1赤枠)。ただし、それ以降は上値が重くなり、一転、安値を切り下げる下落基調となっている。

一方、USD/JPYは昨年末以降、25日移動平均線がレジスタンスとなり下落を続けていたが、予想を大きく上回る雇用統計を受けて2/3に25日移動平均線を上にブレイクした(図2赤枠)。

5日移動平均線が25日移動平均線を上抜くゴールデンクロスが発生しており、短期的には下落トレンドの一服を示唆しているようにも見える。

図1からはBTC/USDとUSD/JPYの相関係数は1/30以降大きくマイナス圏に振れ、逆相関の関係となっているのがわかる。

この流れが続くようであると、USD/JPYが強含むようならば、BTC/USDにとってはマイナス材料と言えよう。

依然、市場はインフレ指標やFRB高官の発言に敏感に反応しており、引き続き米政策金利の動向に注意したい。

今後の利上げ見通し

CME提供情報(https://www.cmegroup.com/ja/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html)より当社作成

上図は、CMEグループが提供するFedWatchツールから作成した市場参加者の利上げ見通しである。

多くの市場参加者は、3月FOMC(連邦公開市場委員会)と5月FOMCでそれぞれ0.25%の利上げを行い、利上げが終了となるとの見方をしている。

パウエルFRB議長も「あと2回程度の利上げで景気抑制的と考えられる適切な水準に達するだろう」と発言(2/2 Bloomberg)しており、5月FOMCまでに金利が後0.5%上昇することは織り込み済みとも考えられる。

しかし、3月FOMCを迎えるまでにCPI(消費者物価指数)や雇用統計などの重要な経済指標の発表が控えている。前回の雇用統計のような高い数値となれば、利上げスタンスがタカ派になる可能性も捨てきれない。

上図からも、6月FOMCまで利上げが継続すると予想する市場参加者も少なくないことがわかる。

ペナントパターンから上昇なるか

BTC/JPY1時間足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、今年2/2以降のBTC/JPYの1時間足チャートに2本のトレンドライン(黒色)を表示したものである。

2/2以降、ペナントパターンを形成したレンジ相場となっている。

通常ペナントパターンは、2本のトレンドラインが交差するポイント付近で元の方向(今回は上昇方向)にブレイクするとされており、セオリー通りなら再度上昇を始める展開となるか。

しかし、売り圧力に押されサポートとなってきたトレンドラインを下にブレイクするようならば、2,969,358円をネックラインとするトリプルトップ(※)となる可能性もあろう。
※トリプルトップ(三尊天井/ネックアンドショルダー):価格がピークアウトした後に反発したものの、やがて再び天井をつけて下落し、さらにしつこく上昇に転じたものの、やがて失速して本格的な下落に転じるというパターン(https://bitcoin.dmm.com/column/040

トリプルトップは、高値(3,041,351円)からネックライン(2,969,358円)までの値幅分がネックラインから下落するとされており、トリプルトップが形成された場合は、2,897,365(=2,969,358-(3,041,351-2,969,358))円を目標に下落トレンドとなる公算も大きいだろう。

来週2/14はCPIが控えており、引き続き経済指標と共に、上述のとおり、トリプルトップ形成の動向も視野に入れておきたい。

(2/7 午後11:00時点)

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2023-02-08
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