リップルは冬の時代にどう立ち向かうのか?今後のリップル裁判にも注目

Daily Market Report 2023/2/3

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市場動向

今週は、これまでのところ米国ISM製造業景気指数やFOMC(米連邦準備理事会)による政策金利など重要な発表があった。さらに、2/3午後10:30には米国雇用統計が控えているなどイベントが集中している。

2/2、FOMCの結果を受け、BTC(ビットコイン)は反発。一時24,000ドル(約310万円)を上抜け、直近の高値水準まで価格を戻した。その後の上昇は一旦落ち着き、足元は23,000ドル台(約300万円)でのもみ合いとなっている。その他アルトコインもBTCに連れて反発し、全面高となった。

今回は、アルトコインの中でも今週比較的明るいニュースの多かったXRP(リップル)に注目してみる。

XRP関連ニュース

・リップル社の新社長にモニカ・ロング氏が就任(1/28 Cointelegraph Japan)

同氏は、暗号資産(仮想通貨)の冬の時期こそが成長の機会になると語り、「リップルの旗艦製品」と評されるオンデマンド・リクイディティ・ソリューション(ODL)や、リクイディティ・ハブなどのサービスを引き続き拡充していくと述べた。

・東欧モンテネグロ、リップル社とデジタル通貨プロジェクト開始(1/31 CoinPost)

バルカン半島に位置するヨーロッパの国モンテネグロのドリタン・アバゾビッチ首相は先日、リップル社と協力して、同国のデジタル通貨あるいはステーブルコインを構築する実証実験プロジェクトを開始したと述べた。

リップル社は、CBDC(※)について提携を進めており、ブータンやパラオ共和国、デジタル・ユーロ協会(DEA)などと協力して、CBDCの実証実験や研究開発に取り組んでいる。
※CBDCとは、各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。「Central Bank Digital Currency」の略。CBDCは法定通貨である。

次に、XRP/JPYの今後の値動きについてテクニカル分析を用いて考察していく。

100MAに上昇阻まれる展開

XRP/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
XRP(リップル)のチャート・価格情報はこちら

<ポイント>
・一目均衡表:三役好転
・ストキャスティクス:50%付近
・レジスタンスライン:100MA
・サポートライン:雲または75MA
・ターゲットプライス:上57.785円(11/25高値)、下43円(12月下値目安)

上図は、XRP/JPYの日足チャート(期間:2022/11/8~現在)である。

テクニカル指標を見てみると、一目均衡表では三役好転(上図黒丸3点)が発生しているが、図下のストキャスティクスは買われ過ぎ圏から50%に向かって進行中であり、足元は100MA(100日単純移動平均線)にしっかりと上値を抑えられていることがわかる。

まずはこの100MAを上抜けできるかが、上昇トレンド転換への分かれ目となるだろう。その先の200MAをクリアできれば、11月高値57.785円突破も視野に入ってくるかもしれない。

一方、75MA・100MA・200MAのデッドクロスも確認されることから(上図白矢印)、100MAを上抜けできずにだらだら値を下げる展開が続くとなると、サポートとして75Mを意識しておきたい。

75MAで下げ止まらなかった場合、売り圧力がさらに強まることが考えられる。二つ目のサポートラインとなりうる雲も下抜けてしまうと、再び40円台で彷徨うこととなるだろう。下値目途としては43円が想定されるだろうか。

XRPは、独自材料として米証券取引委員会(SEC)との裁判問題を抱えている。SECと米リップル社は、12/2に略式判決の動議書に対する回答をそれぞれ提出し、リップル裁判は最終局面に入ったと見られている(12/6 CoinPost)。

3/31かそれ以前に略式判決が下ると予測されており、現時点ではリップル裁判進展についての情報は出ていないものの、1/30に類似の暗号資産訴訟問題(LBRY有価証券判決)がリップル社に追い風となりそうな進展を見せた

・LBRY有価証券判決、SECの差止命令が却下される(2/1 CoinPost)

米ニューハンプシャー州の連邦地方裁判所は1月30日、流通市場における暗号資産ライブラリークレジット(LBC)の販売は証券の提供に該当しないとの判断を示し、SECが求めていた差止命令を却下した。

暗号資産業界関係者からは、この判断を歓迎する声が上がっており、SECとリップル社の有価証券訴訟にも大きな影響を与える可能性が指摘されているという。

約2年もの期間を費やしたリップル裁判、どのような結果であれ、XRP価格に影響を及ぼすことは避けられないだろう。予定通り3月末までに決着がつくかについては不明だが、ここからの2ヶ月間、XRPホルダーは裁判動向には特にアンテナを高く張り、急激な価格変動に備えておきたいところだ。

(2/2 午後5:00時点)

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