本日1/25 19時より取引開始のポリゴン(MATIC)、その特徴と今後の価格は?

Daily Market Report 2023/1/25

本日、1/25の19時より当社で取扱いを開始するポリゴン(MATIC)は、暗号資産市場での時価総額順位(https://coinmarketcap.com/)を順調に切り上げており、シェア拡大中の銘柄といえる。(67位(2021年2月末)→14位(2021年12月末)→10位(2022年12月末))

2022年はポリゴンにとって、企業や団体との提携を強めた一年となった。2022年2月にはプライベートトークン販売でソフトバンク等から約520億円調達し(2022/2/8 CoinPost)、9月には米スターバックスのNFTのポイントサービス基盤として採用された(2022/9/13 Coindesk JAPAN)。12月には米ワーナー・ミュージックと複数年のパートナーシップを締結したと発表している(2022/12/7 CoinPost)

今回はこの銘柄に焦点を当ててみる。

ESG関連銘柄としての側面

ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字のことで、近年、企業等の長期的な成長に重要とされるようになった観点である。

ESGに適格とされる銘柄にはESGファンドに組み込まれる等の恩恵もあるが、不適格とされれば投資候補から除外される可能性もある。

まず、「環境」について、暗号資産市場における代表例としては、2021年5月のビットコインの急落が挙げられる。

当時の暗号資産市場は社会での活用の広まりやインフレヘッジとしての期待から右肩上がりで上昇していたが、テスラ社CEOが「マイニングと取引における急激な負荷を懸念し、ビットコイン決済の中止する」と表明したことで、当日のビットコインは前日比-6%の急落。暗号資産に環境への配慮がより求められる転機となった。

このほか、「社会」については、韓国取引所におけるライトコインの上場廃止(プライバシーの新機能を用いた資金洗浄への懸念のため)、「ガバナンス」については2020年末のSECによるリップル社訴訟問題や、2022年後半のFTXショックが挙げられるだろう。

そのなかで、ポリゴンはESGについて積極的に取り組んでいるといえる。

ESGの「環境」と「ガバナンス」に関しては、グリーンマニフェストを公表し、2022年6月には炭素クレジットの購入でカーボンニュートラルを達成したと発表している。

「社会」の面でも、前述の企業との提携に加えて、2022年10月には海洋保護団体「OCEEF」と提携し、海洋教育やNFTを用いたプロジェクトの計画を発表しており(2022/10/7 幻冬舎 あたらしい経済)、ESGを念頭に置いた方針が伺えるだろう。

一方で、ESG投資については、定義が先行して選ばれるような時期が過ぎたとも考えられる。米国の一部の州でもESGを再考する機運が高まっており(2023/1/20 日本経済新聞)、ウクライナ危機による資源高・物価高も一因となっている。

今後は、ESG関連銘柄内での競争が激しくなるとも考えられ、収益性や現実性などの観点で選別されていく展開も視野にいれておきたい。

次に、昨年のポリゴン(MATIC)の価格推移について、他の当社取扱い銘柄と比較する。

2022年のMATICは「多数派」の値動き

ZPGは金価格より算出した推定値、その他はCoinMarketCap(https://coinmarketcap.com/)より作成

上図は、当社取扱いの25銘柄の2022年の365日間の相関係数マトリクスである。

相関係数は銘柄間の価格の連動性を図る指標である。

0.7以上の相関を強弱の分水嶺として考えると、他の暗号資産と値動きが近い21銘柄のグループと、独自の動きをするETC(イーサクラシック)、TRX(トロン)、ZPG(ジパングコイン)、CHZ(チリーズ)の4銘柄に分けることができる。

MATICは21銘柄のグループの方で、「多数派」の値動き、つまり他の暗号資産と同じような値動きをしていたとみることができる。

MATICとの相関係数が低い順に挙げるとZPG、TRX、ETC、CHZ、高い順では、LINK(チェーンリンク)、LTC(ライトコイン)となる。

分散投資の観点では、相関係数の低い銘柄を組み合わせることが望ましいとされる。

仮に、ZPGやTRXといった相関係数の低い銘柄を保持している場合は、同一方向でMATICを加え、LINKやLTC等の相関係数が高い銘柄を保持している場合は、反対方向でのMATICのポジションを加えるような考え方となる。

最後に、2021年夏以降のMATICの値動きから注目しておきたい価格帯を考える。

目先のターゲットプライスは11月につけた1.25USD(≒162.5円)

CoinMarketCap(https://coinmarketcap.com/)より当社作成

上図は、2021/7/16以降のドル建てMATICの出来高と価格である。

出来高(Volume)、価格ともMATICは2021年末に一旦のピークを迎え、現在はその水準を下回っている。前述の相関係数のとおり、他の暗号資産同様に米国の利上げ懸念に影響された相場だったとみてとれる。

価格は2022年6月に下値の目処をつけると、戻りは鈍いものの下値を切り上げている。

現在、MATICは0.94USD(≒122.2円 1.00USD=130円で換算)であるが、その後も上昇すると仮定した場合、目先のターゲットプライスとして2022年11月の1.25USD(≒162.5円)が注目されるだろう。

出来高は昨年11月、7月と比較しても低水準なため(赤矢印)、今後は出来高が伴った上昇となりうるのかに着目したい。

一方で、年初からの暗号資産の上昇は、米国の利下げを織り込んだ楽観論による要因もあり注意が必要だ。米インフレが鎮静化されないリスクも依然として残っており、この場合は高止まりする金利が米国株式市場と暗号資産の下落圧力として加わってくる。

162円をクリアしてもファンダメンタルズの急変時には風向きがいっきに変わる可能性もある。上述のZPGなどの相関を利用しつつ、リスクを低減させたポジショニングが求められる局面であろう。

(1/25 午前6:00時点)

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2023-01-25
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