強さを見せる”老舗銘柄”。ビットコインキャッシュの今後は?

Daily Market Report 2023/1/20

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市場動向

今週の暗号資産市場は全面高となり、BTC(ビットコイン)をはじめアルトコインも直近高値圏でのもみ合い状態が続いた。1/17には、BTCが昨年11月に起きたFTXショック後の高値水準への全戻しに成功している。

この上昇においては、各種米経済指標にインフレ鈍化の兆しが見え始めていることで、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げペース減速を期待した買いが支えになったとみられる。

一方で信用不安をはじめとした、暗号資産市場が直面している問題がクリアになったことが要因ではないため、相場が過熱し過ぎだという見方も出ていた。

1/18発表の12月米生産者物価指数(PPI)は市場予想を大きく下回ったものの米株安となり、BTCも米株に連れて反落。足元は20,000ドル台(約260万円台)で推移している。

アルトコインを見てみると、先月のレポート(Daily Market Report 2022/12/5「暗号資産は老舗銘柄を選好する方向へ。原点回帰の流れは継続か」参照)では、信用不安の空気が漂う中で、アルトコインはBTCに類似した”老舗銘柄”が選好されていることを確認した。

今回は、アルトコインの中でもBTCと類似性がある老舗銘柄、BCH(ビットコインキャッシュ)に注目してみる。

テクニカルは買われすぎを示唆

BCH/JPY日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BCH(ビットコインキャッシュ)のチャート・価格情報はこちら

<ポイント>
・一目均衡表:三役好転
・ストキャスティクス:買われすぎ圏
・レジスタンスライン:200MA
・サポートライン:雲または25MA
・ターゲットプライス:上16,751円(1/14高値)、下12,239円(12/30安値)

一目均衡表を見てみると、1/13に雲を上抜け、以下3つの条件を満たした三役好転が発生していることがわかる。

① BCH/JPYの価格が雲を上抜ける
② 転換線(黄色線)が基準線(緑線)を上抜ける
③ 遅行スパン(ピンク線)がBCH/JPYの価格を上抜ける

今月はBTCの力強い上昇とともに上値を伸ばしたBCHであったが、19日現在では4日続落しており、足元はローソク足の実体が雲を支えに下げ止まっている状態である。上昇が頭打ちとなった場合、あっさり雲を下抜ける展開も考えられるだろうか。

一方、レンジ相場で機能を発揮しやすいと言われているオシレーター:スローストキャスティクスは、1/19時点で買われすぎ水準である80%台に位置している。

レジスタンスラインである200MAを上抜けできず、一目均衡表の雲をローソク足の実体が下抜けた場合、売り圧力の強まりで、25MAまたは12,239円(12/30安値)を目途に下落していく展開も想定される。

BCHの独自材料としては、今年5月に控えるハードフォークや、カリブ海諸島の国で法定通貨として検討されているニュースが挙げられる。

5月に予定されているハードフォークの内容としては、取引時間を短縮するのに役立つトランザクションサイズの縮小や、ビットコインキャッシュユーザーへの定期的な支払い、デリバティブ取引、クラウドファンディングの機会などを提供するビットコインキャッシュベースのアプリケーションを構築できるスマートコントラクト機能搭載などが改善内容として決定している。

1/13には、ハードフォークを前にトレーダーらがこのネットワークの可能性に期待したことで、BCHは24時間で10%近く急騰した(1/13 coindesk japan)。

また、カリブ海諸島に位置するセントクリストファー・ネービス連邦で法定通貨になる可能性については確定したものではないが、2022年11月には検討段階に入っていると言われていた。

セントクリストファー・ネービス連邦のTerrance Drew首相は、23年3月を目処にBCHの法定通貨としての採用を積極的に検討する方針を表明している(11/14 CoinPost)。

この件の最新情報について現時点では確認出来ていないが、3月にかけて何かしらの動きが見られるかもしれない。

現在、BCH/JPYは約15,400円で推移しているが、上述のとおり、テクニカル分析では頭打ちから下落も考えられる。しかし、BCHに関しては、今後の法定通貨化の動向がポジティブな作用をもたらすか否か、BCH/JPYの価格推移と併せて注視しておきたい。

(1/19 午後5:00時点)

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