アバランチはAWS対応以降も注目すべき暗号資産であり続けるか
Daily Market Report 2023/1/19
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期間:2021/1/1~2023/1/18
Wall Street Journal、TradingViewより当社作成
アバランチ(AVAX)のチャート・価格情報はこちら
2年前の2021年は、BTCが最高値である約775万円を記録するなど、暗号資産市場が盛り上がった。
そのなかでも、NFT関連の銘柄は大きな注目を集めていたことから飛躍的に価格を上昇させたアバランチ(AVAX)であったが、2022年になると暗号資産市場の低迷により価格を大きく下落させた。
AVAXの価格は、2021年1月には約300円から2021年11月に約15,500円まで上昇するも、さらに1年後の2022年末には約1,500円まで落ち込むなど、大きな浮き沈みをしている。
このように、2021年には約4000%の上昇、2022年に約90%の下落と続くAVAXは、2023年にはどのような未来が待つのだろうか。
・アバランチの特徴と現在の状況
まずは、アバランチの特徴をおさらいし、今後も成長できる余地があるかを確認してみる。
アバランチは、分散性、処理速度、安全性すべてが高水準にある暗号資産プロジェクトであり、2021年から市場が下落に向かうまでは「イーサリアムキラー」と呼ばれていた銘柄のひとつでもある。
アバランチの開発者はGoやRustといった比較的汎用性の高い言語を使用してDAppsを開発しており、イーサリアムとの互換性もあることから、イーサリアムのDAppsをアバランチに移植できることも特徴だ。
期間:2021/2/3~2023/1/18
左軸:AVAX/USD
右軸:DeFi(AVAX)のTVL
TradingView、DefiLlamaより当社作成
続いて、スマートコントラクトに対応した暗号資産において重要な指標であるTVL (DeFiに預け入れられた暗号資産の総額)に目を向けたい。
オープンソースのTVLアグリゲーターであるDefiLlamaによると、アバランチ(時価総額6323億円)のTVLは2023年1月17日時点で約900万ドル(約11億7000万円)であり、現時点では下落傾向にあるものの、これはより時価総額の高いソラナ(SOL)(時価総額1兆円)のTVLが約280万ドル(約3億6400万円)であることを考慮すると、健闘している数値といえるだろう。
このことから、AVAXの価値が落ちている状況においても、AVAXの主な利用先であるDeFiからはAVAXの流出を抑えることができたと考えられる。
・昨年末以降のAVAXの推移
BTC、ETH、XRP、AVAX(すべてUSDペア)の2022/12/1終値を100として指数化した図
期間:2022/12/1~2023/1/18
TradingView、CoinGeckoより当社作成
AVAXは、昨年12月に月間を通して下落傾向にあったが、今年に入ると大幅な上昇を見せており、BTCやETHなどの主要暗号資産を超えるパフォーマンスとなっている。
実際、AVAXをめぐる状況としては、1/5にNYSE(ニューヨーク証券取引所)に上場し、カナダ最大の企業であるECプラットフォーム「Shopify」にてAvalanche NFT(アバランチNFT)が利用できるようになったことや、1/11にアバランチが「AWS(Amazon Web Services)」に対応するなど、好材料に恵まれたことが一因だろう。
この値上がりを加味しても、現在AVAX/JPYの価格は約2,300円と、昨年10月ごろの水準であり、いまだ底値付近にあるため、今回のように大企業との連携が発表されればさらなる上昇の余地は残っているとも考えられる。
その点、AWS対応以降は価格を上昇しきれていないAVAXであるが、米国での消費者物価指数(CPI)低下によるリスクオンムードの風に乗る形で、まずは昨年11月の水準である約2,800円~3,000円台を目指したいところだ。
今のところAVAXは、昨年過剰に失った価格をどこまで取り戻せるか注目の暗号資産であるといえるだろう。
勿論、一方で、「年初来+25%のビットコイン、移動平均乖離率15%超えで過熱感も」のマーケットレポートでも述べたように相場の過熱感などもあり、AVAXに関しても引き続き注意が必要だろう。
(1/18 午後6:00時点)
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