独歩高のLTC(ライトコイン)、一段高のために超えたい水準は?
Daily Market Report 2023/1/10
_
・高パフォーマンスはLTC/JPYのみ
CoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/)及び当社取引ツールより当社作成
LTC(ライトコイン)のチャート・価格情報はこちら
上図は、当社取扱銘柄について、FTXショックが起こった昨年11月から直近までの、価格の騰落率ランキングである。
上図で騰落率を確認すると、執筆時点でLTC(ライトコイン)とZPG(ジパングコイン)のみがFTXショック以前の水準に回復していることがわかる。
まず、ZPGについては金価格に連動することを目指した暗号資産である。
暗号資産であるものの、概ね金への投資と同義と捉えられ、他の暗号資産銘柄に比べて安全資産としての側面が強い銘柄と言える。またFRBの引き締め減速の観測から、米国金利が低下したことによるドル売りに伴う金価格の上昇を背景にZPGも堅調さを保ったと言えそうだ。
一方のLTCは、値を戻すだけに留まらず、25%超の上昇と他銘柄に対し圧倒的なパフォーマンスの高さを見せた。
この上昇の背景には、LTCの半減期が今年夏に迫っていることと、ハッシュレートが過去最高を記録していることが挙げられるか。
まず半減期については、2022/11/16の当社レポート「半年ぶりの1万円台を見たLTC(ライトコイン)、FTX騒動での下げは買場?」でも指摘したように、過去の例によると半減期に向かって上昇する傾向があるようだ。
FTXショックに対する市場の反応は落ち着いてきたが、足元で好材料に乏しく暗号資産市場全体が軟調な中で、半減期という明確な買材料があるLTCについてはより強く選好され、大幅上昇に至った可能性も考えられそうだ。半減期が訪れると新しく供給される暗号資産が減少するため価格上昇の要因となりうる。(2021/11/24当社コラム「ライトコイン(LTC)の半減期とは?価格にいつどんな影響が?」)
・ハッシュレートは過去最高値を更新
CoinMarketCap(https://coinmarketcap.com/)より当社作成
上図は、2022/11/1~2023/1/8までのLTCのハッシュレート(上図 青線)とLTC/JPY(上図 赤線)の推移を表した図である。
ハッシュレートについては、FTXショック後も大きく下がらず、徐々に右肩上がりを描いており、2022/12/6には過去最高値である657 TH/sを記録した。
前述の期間に合わせ2022/11/1のハッシュレートである511 TH/sを起点とすると、最高値まで約28%の上昇となっており、LTC/JPYの上昇幅と近い値である。
ハッシュレートが上昇するということは、マイナーの増加やマイニングへのリソース投入が考えられ、その銘柄の人気が高まっていると捉える事ができる。
必ずしもハッシュレートの増加と暗号資産価格とが連動するわけではないものの、足元のLTC/JPYとハッシュレートには弱い正の相関関係(相関係数:0.26)も見受けられる。
LTC/JPYの値動きを追う上で、今後のハッシュレートの推移には注意をしておきたい。
最後に、テクニカル面でLTCの値動きを確認する。
・LTC/BTCは2021年の高値を目指す動きになるか
LTC/BTC週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
上図は、LTC/BTCの週足チャートに一目均衡表を描いた図である。
足元では「暗号資産の冬」と言われるほどにポジティブな材料が無く、値動きも乏しくなり悪材料に対して大きな反応が出やすい状況であると言える。
そのため、法定通貨に対する価値となるLTC/JPYでの取引では、悪材料が出た際に相場全体の値動きに引っ張られる可能性も大きいと考えられる。
故に、LTCの強さを生かすのであれば、素直に暗号資産同士の強弱がフォーカスされるLTC/BTCでの取引も視野に入れてもいいかもしれない。
そのLTC/BTCであるが、週足・日足の両者で一目均衡表の三役好転が成立した。
テクニカル的には短期・中期的にも上昇傾向が強まることが示されており、直近で上値を抑えられている、節目の0.0050BTC水準を超えることが出来るかをまず確認したい。
同水準を上回ることで、強い上昇相場であることが確かめられ、一段高の可能性も高まるだろう。
その際には、2021年5月に超えることの出来なかった、0.0070BTCを目指した上昇相場となることも視野に入れたい。
(1/9 午後8:00時点)
◆本資料においてお客様に提供される情報は、株式会社DMM Bitcoinが収集・作成等したものです。
◆本資料は、一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、暗号資産取引の勧誘を目的としたものではありません。
◆本資料は、本資料作成時点で株式会社DMM Bitcoinが信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
◆本資料の情報によって生じたいかなる損害についても、株式会社DMM Bitcoinおよび本情報提供者は一切の責任を負いません。
◆本資料のグラフ・データ等は、過去の実績または作成時点での見通し・分析であり、将来の市場環境の変動や運用状況・成果を示唆・保証するものではありません。また、税金・手数料等を考慮しておりません。
◆本資料に関する著作権、知的所有権、その他一切の権利は、株式会社DMM Bitcoinまたは権利者に帰属します。お客様は、本資料に表示されている情報をお客様自身のためにのみ利用するものとし、第三者への提供、再配信、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。