ビットコイン、来年初頭の三役逆転(強い売り)に要注意

Daily Market Report 2022/12/23

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2022年は下押し圧力の強い状況が続いた

2022年も残すところ1週間程となった。2022年を振り返ると、3月に米国が利上げを開始したことや、2月末のロシアによるウクライナ侵攻などの話題で2022年前半からリスクオフ色の強い相場状況であったと言える。

その後、金融市場全体では米国の利上げに関する話題が常に意識され、なにかとリスクオフに傾きやすい雰囲気が続いていた。

その米利上げに関しては、3月に利上げが開始されて以後、急ピッチでの利上げが行われたことで、インフレ退治以上に利上げによる米国経済へのダメージや景気後退への懸念が高まることとなった。

また、米国の利上げが進行する中で、各種米インフレ経済指標の結果に市場は一喜一憂することとなり、米株式市場も振り回された印象だ。

直近12月のFOMC(連邦公開市場委員会)会合では利上げペースが減速に転じたものの、利下げへの見通しはまだ立たない状況であり、経済のハードランディングや米リセッションへの懸念は燻っている。

他方、暗号資産市場ではルナショックやFTXショックによる、暗号資産市場全体の暴落が大きなイベントであったと言えるだろう。

それぞれ、暗号資産市場に暴落を引き起こした背景の性質は異なるものの、金融市場全体がリスクオフムードに包まれる中、火に油を注ぐ格好となったと言える。

暗号資産自体への信頼も揺らぐこととなり、暗号資産の代表格であるBTC(ビットコイン)も下落トレンドから脱出できない状況が続いている。

理由は様々だが、今年については各方面から暗号資産市場に対して下押し圧力がかかりやすい一年であったと言えそうだ。

月足での強いシグナル点灯目前

BTC/JPY 月足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、2018年7月から現在までのBTC/JPYの月足に一目均衡表を描いたものである。

現在の一目均衡表とローソク足の位置関係を整理すると、

転換線が基準線を下抜けし、逆転が成立した状態
・ローソク足以上の水準で推移していた遅行線がローソク足に接近
・ローソク足が目前に控える一目均衡表・雲に接近

以上のようにチャート形状の悪化傾向が見られる。

まず、遅行線に関して、現在の水準が継続する場合、来月にもローソク足を下抜けする水準に位置している。

ローソク足以上の水準を維持するには、今月から来月にかけて300万円以上の水準まで上昇する必要があるだろう。

一目均衡表・雲については、上昇傾向で下値のサポートとなる可能性があるものの、雲の厚みが非常に薄く、下値のサポート力は心許ない形状と言える。

現在の水準である200万円台前半を維持したとしても、向こう数ヶ月で一目均衡表・雲を下抜けすることになる。

以上より、足元の下落傾向から転換するには、300万円以上の水準へ上昇することが必要になりそうだ。

一方で、ここから上昇の鈍い展開が続く場合、月足での三役逆転が成立する可能性も出てくる。

三役逆転は強い下落サインであり、点灯した場合にはBTC/JPYでもう一段の強い下落が想定される。

この場合、2020年11月以来の水準である150万円が目先のターゲットプライスとなろうか。

2020年11月には150万円水準を明確に上抜けたのち、強い上昇を描いている。

一度動意付くきっかけとなった水準はその後も意識される傾向にあるため、同水準では打診的な動きも入りやすく、下げ止まりを見せる可能性も考えられる。

しかし、サポートとして機能しない場合には、売りが売りを呼び100万円割れが現実味を帯びてくるかもしれない。

2023年の年初から、月足一目均衡表での逆転の成立状況については、よく注意をしておきたい。

(12/23 午前6:00時点)

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