チリーズは30%を超える下落。ビットコインは23日発表の米PCEに注目

Daily Market Report 2022/12/22

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当社取扱い24銘柄の騰落率

騰落率ランキング(期間2022/12/6 – 2022/12/20)
当社クローズレート(Bid)より作成

上図は、2022/12/6~12/20における当社取扱い銘柄の騰落率のランキングである。

24銘柄すべてが下落しており、軟調な相場が続いていることが伺える。

米政策金利上昇の高止まり及び利上げ継続による金融引き締めの影響が未だ市場にくすぶっているようだ。

このような状況で、暗号資産の代名詞であるBTC(ビットコイン)は4.95%下落と、他銘柄と比べ底堅く推移している。

長きにわたり稼働実績があるBTCは、機関投資家のポートフォリオの一部になっており、そのことが影響しているのかもしれない。

下落率上位の銘柄に注目してみると、CHZ(チリーズ)の下落は30%を超え、他銘柄よりも突出した下落幅となっている。

CHZはビッグイベントであるワールドカップが意識され価格が上昇したが、ワールドカップが始まると事実売りが発生したようだ。

11月中盤には一時30円台に回復したCHZであったが、ワールドカップ初日の11/21には終値25.22円、決勝戦の12/19には14.535円と大幅に下落している。

この水準は2022/7末と同じ水準であり、移行も値下がりが続くようであれば2022/5に発生したテラショック後の価格である10~11円台になる可能性もあるかもしれない。

CHZ特有のファンダメンタルズとしては、Chiliz2.0のローンチが控えている。イーサリアムと互換を持つネットワークや、サードパーティ参入の可能性など、CHZファンにとっては注目のイベントだ。

これらが好感されれば、現在の14円台からまずは20円台の復帰を目指すことになるだろうか。

次にBTCのチャートを用い市場に影響を与えたニュースを振り返る。

BTCのチャートで見る12/5からのニュース

BTC/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら

上図は、2022/12/5~12/20のBTC/JPY日足Bidチャートにニュースを記載したものである。

(1)12/13~12/14 CPI、米政策金利の発表

12/13にCPI(米消費者物価指数)、12/14にFOMC(米連邦公開委員会)終了後政策金利が発表された。

米CPIは市場予測を大幅に下回り、インフレ減速期待が高まった。これを好感し、米株市場は上値を伸ばす形となった(12/14 FISCO)。

政策金利は市場の予想通り0.5%の利上げとなったものの、利上げ継続や最終到達点(ターミナルレート)は5.0%~5.25%を示唆する声明を発表した(12/15 みんかぶ)。

政策金利発表時、BTCは230万円台から240万円台を激しく行き来する値動きを見せたものの、約237万円で落ち着き、以降はその日230~238万円のレンジで穏やかに推移した。

(2)12/15 ダウ平均の大幅安

FRB(米連邦準備制度)による来年末の政策金利の見通しのほか、ECB(欧州中央銀行)の金利引き上げの影響か、市場に警戒感がただよい、ダウ平均は前日比2.2%の大幅下落となった(12/16 CoinPost)。

米株指標に連れられる形でBTCも大幅に下落。前日比3.99%下落の227万円でその日を終えた。FTXショックの影響で市場全体が下落基調なことも要因か。

(3)12/20 日銀の実質金利利上げ?許容利上げ幅を拡大

イールドカーブ・コントロールの下で10年物国債金利の許容変動幅をプライスマイナス0.25%から0.5%に拡大することを決定した(12/20 ロイター)。

金利のより自由な変動を許容することで市場機能の改善を促し、金融緩和の持続性を高める狙いと公表している。

この決定を受けてドル円は137円から133.5円まで急落。最終的には131.5円付近でその日を終えた。

BTCは一時226万円から210万円台前半まで下落するも、すぐさま反発し219万円へ。以降は216万円から220万円の小幅な値動きでその日を終えた。

BTCの今後は?

FTXショックから下落基調であった暗号資産市場であるが、BTCの価格はFTXショック後の11/12から240万円~210万円のレンジを推移しており、一時208万円まで値を落とすことがあったものの、直近では底堅い値動きを見せている。

果たして今後の暗号資産市場はどのような動きを見せるのだろうか。

足元の動きについては、年内も重要な経済指標が控えており、注意が必要だ。直近では、12/23に米国のPCE(個人消費支出)が発表される。

PCEは個人消費の物価動向を示す指標であり、米国金利の先行きを見るうえでFRBも注目する重要な経済指標となる。

12/23のPCEの市場予測は、0.2~0.4%増と伸び率は前月から鈍化するとみられており、2022/9末のPCE発表からだんだんと伸び率が鈍化している(12/21 時事通信)。

前回発表時である12/1付近のBTCの値動きを参考に今後の値動きを考察してみる。

PCEの結果は、前年同月比6.0%の上昇と伸び率で前月から減速したものの、FRBの目標である2%を大幅に上回っていることから、金融引き締めは継続すると市場が受け止め、米国株式は下落した。

BTCも米国株に連動するように下落幅を広げ、前日比-3.0%の226万円となった。

今回のPCE市場予測は、前述した通り0.2~0.4%と伸び率が鈍化するとみられているため、予測通りであればインフレ後退と市場は受け止め、重くなっていた上値240万円に挑戦するような値動きを見せるかもしれない。

反対に、PCEの伸び率が加速するような結果であれば、インフレ圧力の高まりと市場は捉え市場は悪化し、210~200万円付近まで値が下がることも考慮しておくべきだろう。

どちらにせよ、12/23のPCE発表時にはBTCを中心に価格が大きくが動く可能性があるため、市場の動きには十分注意しておきたい。

(12/21 午後9:30時点)

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