ビットコイン、FOMCでどうなるか。上昇するには250万円突破が重要

Daily Market Report 2022/12/14

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FTXショック以後は低位安定…

BTC/JPY 日足Bidチャート (当社取引ツールより作成)
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上図は、FTXショック付近以後のBTC/JPYの日足チャートに、直近で発生した主なイベントを記したものである。

今週は、金融市場で注目度の高いFOMC(米連邦公開市場委員会)が明日12/15に開催される。米リセッション(景気後退)懸念が燻る中、利上げ幅が縮小されるかどうかに注目が集まっている。

まず、一大イベントであるFOMC前に、FTXショックにより大きく下落後、冴えない動きを続けるBTC/JPYに関して、上図に記した主な出来事と値動きを簡単にまとめる。

・11/10
10月米CPI(消費者物価指数)が前年比が7.7%上昇と、9月の8.2%から伸び率鈍化が示されたことで、FRBの金融引締ペースの減速が見込まれ、米景気後退への懸念が和らぐ結果となった。

米国株価の上昇によりリスクオンムードが醸成され、FTXショックに揺れていた暗号資産市場でも一旦反発の動きとなった。

・11/11
FTXが連邦破産法11条(chapter11)の適用を申請したとの報道がされ、FTXの経営破綻が確定した。

前日には反発の動きを見せていたが報道を受けて急落し、一時210万円台割れを窺うまで下押しした。

なお、破産法申請の同日にハッキング被害があったことものちに発覚している。(11/16 Cointelegraph)

・11/28
11/21に年初来安値をつけて以後、徐々に下値を切り上げる動きが続く中、暗号資産レンディングプラットフォームである、BlockFiの破産報道を受け失速した。

しかしながら、FTX関連のニュースへの耐性がついたのか、下落が続くことなく220万円台まで値を戻してクローズを迎えた。

・11/30
パウエルFRB議長が12月FOMCでの利上げ減速の可能性について言及したことで、米国株高となったことを受けBTCは240万円手前まで上昇した。

・12/13
米11月CPIが発表され、10月に引き続きインフレが鈍化傾向にある結果が示された。米利上げ減速が正当化される内容であることから、米国株は反発して始まることとなった。

BTCもCPIの結果を受けて上昇したものの、明日15日にFOMCを控える中、米国株が失速したことを横目に上値を伸ばしきれないでいるようだ。

FOMC通過で上値の重さが払拭できるか。

今回のFOMCでの注目点は、11/30に行われたパウエル議長の「最終的な利上げの到達点が9月の政策金利見通しよりもやや高くなる」との発言の答え合わせと、記者会見での議長発言になろうか。

米CPI発表前では、市場でのターゲットレート予想が来年7月FOMCまでに5.25%程度になるとの見方が主流になっていた。

しかし、今回のCPIの低い伸び率を受け、市場では利上げペースが減速し23年末まで5%に留まるとの折込が進み始めている。

そうなると、中央値が市場で主流となっていた5.25%までの間に留まらなかった場合、タカ派的なサプライズとなりリスクアセットには重石となるだろう

また、市場の想定通りに今回のFOMCで利上げ幅が縮小された場合、パウエル議長の発言に関しては、市場が楽観的になりすぎないように釘を刺すことも考えられる。

そうした発言が、過度にタカ派的と捉えられれば、こちらも暗号資産市場には重石となり得るだろう。

もっとも、市場予想通りに事が運べば、市場の警戒感が和らぎそうでBTCは上値を試す機会ともなりそうだ。

また、上昇する場合、11/9以降の高値水準である250万円台前半をしっかりと上抜けすることが継続的な上昇に必要と考えられる。

もし、高値を抜けきれない場合には、やはり上値の重さが意識されやすいと考えられ、再度直近一ヶ月程度のレンジへ押し戻され、次の材料を待ちながら方向感をなくしていきそうだ。

他方で、FTX創設者であるサム・バンクマンフリード氏が逮捕され、現在拘留されていることや、米司法省が最大手取引所バイナンスへの刑事告訴を検討しているといったネガティブな報道があり、暗号資産市場自体への風向きはまだまだ厳しい状況だろう。

伝統的な金融資産に比べて、価値の算定が不確定で群集心理に左右されやすい暗号資産においては、負のニュースは大きな影響を及ぼしやすく、引き続き警戒をしておきたい。

(12/14 午前6:00時点)

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2022-12-14
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