ビットコインキャッシュの動向に着目、暗号資産の生き残りレースが始まっている!?

Daily Market Report 2022/12/13

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BCH(ビットコインキャッシュ)相場の振り返り

BCH/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、BCH/JPYの日足チャートである。

FTXショックから早一ヶ月、いまだ多くの銘柄が安値圏で低迷している。

そもそも、FTXショックによる相場全体の価格急落は、暗号資産やブロックチェーン技術自体に欠陥が発覚したことによるものではなく、大手取引所の経営破綻を発端とした狼狽売りと見ることもできるのではないだろうか。

本質的な理由を欠く急落は買い場と考えても良いところだが、多くの銘柄はFTXショックから立ち直れないのが現状である。

FTX、BlockFiの連鎖破綻とネガティブなニュースが余韻を残す相場ながら、本稿では、あらためてBCHを取り上げたい。

上図のように、BCHは他の銘柄同様にFTXショックに巻き込まれ、11/10には安値12,459円を付けた。

しかし、同日のローソク足陽線となり、のちに下値を切り上げながら11/23には高値16,687円を付け、その上昇率は約34%であった。

11/29の当社マーケットレポートでは、BTCの売建比率が上昇していることを述べたが、悲観的な相場からBCHも同様に売建比率が上昇していると想定した場合、BCHのリバウンドは、価格の下げ渋りによって売り方がショートカバーに動き、下支えした可能性も考えられる。

直近の値動きは14,500円付近で推移しており、一目均衡表では雲の下限(先行スパン1)が上昇を阻んでいるため、今後の行方は、このまま雲に押し返されるか、上に抜けるかが鍵となるだろう。

一方、11/12にはカリブ海の島国セントクリストファー・ネイビスの首相が、2023年3月までにBCHを法定通貨として採用することを表明しており(11/15 Cointelegraph)、人口約5万人の国家規模ながらポジティブなニュースとして挙げられる。

また、直近のイベントとしては、12/13の米CPI(消費者物価指数)発表12/14のFOMC(米連邦公開市場委員会)が控えている。

各イベントの発表内容からリスクオンのムードが高まれば、BCHにも追い風が吹き、一目均衡表の雲を突破するチャンスとなるかもしれない。

BCHが前述のイベントを無事通過し、雲の上限(先行スパン2)から11/23の高値16,687円のプライスゾーンを抜けた場合、FTXショック前の高値水準18,000円から20,000円を意識した買いも選択肢の1つになりそうだ。

ただし、12/13の米下院金融委員会では、公聴会にFTXの創業者サム・バンクマンフリード氏が出席を要請されていたが、同氏がバハマで拘束されたという発表があった。これに先立ち、米当局から同氏を刑事訴追したとのニュース(12/13 Bloomberg)などから、好材料を打ち消してしまう可能性にも注意が必要である。

これらのニュースが暗号資産業界への不信感を増幅させれば、BCHは再び安値を割り込む恐れがあることに加え、2018/12/15の安値8,193円も意識せざるをえないだろう。

次に、FTXショックに翻弄された過去一ヶ月の振り返りとして、当社取扱い銘柄の11/11(FTXによるChapter 11の申請日)終値と12/11終値を比較を以下に示す。
※Chapter 11:米連邦破産法11条、日本の民事再生法に相当する。

過去一ヶ月の振り返り

当社取引データより作成

冒頭で述べたように、当社取扱い銘柄の多くは、FTXショックから立ち直れず低迷しているが、独自のリバウンドを見せる銘柄も僅かに存在する。

とりわけLTC(ライトコイン)は、2023年夏頃に予定されている半減期に向けて上昇するというアノマリーによるものか、継続して力強さを見せており、地合いが悪くとも材料しだいで反転攻勢が可能なことを物語っている。

暗号資産の銘柄は世界中に数多く存在しており、玉石混合といえる。

数多の銘柄から有望な銘柄を探し出すのは困難であるが、FTXショックを良い意味で捉えれば、暗号資産相場をふるいにかけ、取捨選択の機会を与えてくれたと解釈することもできるのではないか。

悲観論が蠢く相場のもと、独自の強さを見せる銘柄こそが将来生き残ることになると考えることもできよう。

FTXショックは、暗号資産の生き残りレースにおけるスタート地点といえるかもしれない。

上図のとおり、暗号資産でも老舗暗号資産とも言えるようなLTC、BCH、XRP、BTC、ETHなど、とりわけ稼働実績が安定している暗号資産が、前日比で上位に存在しているようにも考えられる。

BCHは、暗号資産の主役というべきBTC(ビットコイン)の影に隠れがちだが、BTCの弱点を補う要素を持ち合わせており、暗号資産の中では古参と言える銘柄で長きにわたり稼働してきた実績がある。

また、BCHはLTCに続くリバウンドを見せていることから、この難局において反転攻勢をより鮮明にすることができれば、生き残る銘柄の1つとなるのではないだろうか。

 (12/13 午前9:45時点)

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