イーサリアムに80%下落の可能性も?

Daily Market Report 2022/12/1

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当社取引システムより作成

上図は、当社取扱い銘柄の2022年最高値の記録月をまとめたものである。

2022年は「暗号資産の冬」の再来とされる年であり、実際、多くの暗号資産が下落している状況だ。

代表的な暗号資産の多くは、今年の第1四半期に記録した価格を更新することができておらず、当社取扱い銘柄のうち、下半期に今年最高値を記録した銘柄は、FIFAワールドカップの開催前に上昇したチリーズ(CHZ)ただひとつだ。

いわゆる「FTXショック」の余波や米国の追加利上げが予測される中、今年一年を通して伸び悩んでいるイーサリアム(ETH)に注目すると、さらなる下落が待ち受けているかもしれない。

2022年と2018年の「暗号資産の冬」を比較

CoinGeckoより当社作成
ETH(イーサリアム)のチャート・価格情報はこちら

上図は、2021/11/9に記録したETHの最高値と、2018/1/13に当時記録したETHの最高値を100として指数化し、その後の推移を表したグラフ(2021-22年=青線、2017-19年=黄線)だ。

2021-22年の状況と2017-19年の状況を比較すると、どちらも過去最高値を記録して以降大きく下落し、その後一時復帰するも再度下落している。また、どちらも最高値を記録した後に「暗号資産の冬」に突入していることも共通している。

価格の変動幅は2021-22年よりも2017-19年のほうが高く、両者の状況は全く同じとはいえないものの、現在はFTXショックの余波や米国の追加利上げなどの懸念もあり、2023年以降も引き続き暗号資産の冬が持続する場合は、ETHの価格は今後さらに下落する可能性も考えられるだろう。

CoinGeckoより当社作成

ETHの価格が今後下落する場合、過去最高値の20%ラインとなる約1,000ドルの水準(日本円で約13~14万円)に注目したい

2018年にはこの20%ラインに到達して以降、約1カ月間もみ合いが続いていたが、その後に大きな下落に見舞われ、結果的にこの4カ月後には当時最高値の1,448ドル(約16万円)から約95%減となる83ドル(約9,500円)にまで落ち込む事態となった

2022/6にも同様に20%ラインである1,000ドル(日本円で約13~14万円)を一時的に下回ったものの、この際は1カ月程度の攻防の後、9月に実施される「The Merge」アップデートの期待が高まったことから上昇に転じることができた。

現在は再び1,000ドルに近付いており、FTXショックの余波や米国の金利政策などの懸念は拭えず、状況的にはさらなる下落の可能性も存在する。

仮に2018年の際と同様に最高値から95%下落した場合、ETHの価格は240ドル(34,000円前後)にまで落ち込むこととなり、現在の価格から約80%下落することとなる

もし、1,000ドルの水準(日本円で約13~14万円)に近付いた際に持ちこたえることができなかった場合には、現在の価格から80%減となる34,000円程度まで下落する可能性もありえるかもしれない

現在、ETH特有の好材料としては、2023年下旬にThe Merge以降最初の大型アップグレードとなる「Shanghai」が実施予定である。前回のThe Mergeの際も、ETHの価格が上昇したことから、こちらの動向にも注目が必要である。

(11/30 午後7:00時点)

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2022-12-01
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