リップル、Swell開催後も当面は弱気ムードか?
Daily Market Report 2022/11/25
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・Ripple Swell 2022開催
CoinPostより当社作成
米リップル社主催の恒例イベント「Swell 2022」が、11/16~17にかけてロンドンで開催された。
例年開催されている同カンファレンスは、XRPを活用した決済ネットワークの発展状況や、有識者と実世界の課題を解決する為のブロックチェーン活用方法などについて意見交換を行う場となっている。
2022年はMastercard、Bank of America、AWS、E&Yなどの団体や企業から関係者が登壇した。
今年のSwellでは以下の発表がなされ、FTXの破綻で暗号資産はより一層の透明性と信頼が求められる中で、リップル社はリーディングカンパニーとしての自信と強さを改めて関係者らへアピールした(11/17 CoinPost)。
【Swell 2022】
・アフリカへの事業拡大(MFS Africaとの提携)
→アンバンクド層(銀行口座を持たない人口)への金融包摂。
アフリカ大陸全域の人口は2030年までに17億人に達する見込み。成長が高く期待される地域であり、MFS Africaはアフリカ地域の35カ国で既に4億以上のモバイルウォレットを網羅する決済ネットワークを提供している。
・ODLの提供範囲を強化(ODL:XRPを利用した国際送金ソリューション)
→ODLの提供に関して、アフリカ以外に、アルゼンチン、ベルギー、イスラエルを追加。
また、既存の提供地域でのODL体制を強化する方針を発表した。
(既存提供地域:米国、英国、オーストラリア、ブラジル、シンガポール、アラブ首長国連邦)
・機械学習機能の追加
→XRPを活用する流動性管理ソリューション「RippleNet」に機械学習の機能を追加したと発表。同社は22年夏にカナダ・トロンで技術開発の主要拠点を新設した。
例年Swell開催日以降、XRP価格が下落することが多いとされているが(Daily Market Report 2022/11/17「リップルに黄信号が点灯する理由」参照)、足元は「Swell下げ」とまではいかず、11/10から現在まで50円前後での動意薄な展開が続いている。
Swell後も、欧州事業推進やメタバース企業のXRPレジャー採用など好材料が挙がったことがXRP価格を下支えし、下げのジンクスを回避している状況なのかもしれない。
では次に、XRP/JPYの今後の値動きについて考察する。
・テクニカルは弱気を示唆
XRP/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
XRP(リップル)のチャート・価格情報はこちら
上図は、XRP/JPYの日足チャート(期間:2022/8/30~現在)である。
11/8に起きたFTX事件での急落以降、200MA(水色線)を抵抗に、43円~55円のレンジ圏内で揉み合い状態にあることがわかる。一目均衡表では雲のかなり下に位置していること、25MA(黄色線)と75MA(緑色線)のデッドクロス(上図白丸)が確認されることから、テクニカル的には弱気なムードが漂っている。
リップル社関連の明るいニュースがXRP価格を押し上げてもおかしくないところだが、FTX破綻の余波が抜けきらず、暗号資産市場が全体的に弱気相場であること、全貌解明に至るまでさらに下押す可能性を鑑みると、ファンダメンタルズの観点でも当面は弱含みな展開を想定しておくべきだろうか。
テクニカル的にもファンダメンタルズの視点からも、弱気なムードが続く場合、今後、XRP/JPYの価格が40円台で推移することも考えられ、その場合、43円のラインにも注視が必要となるだろう。
また、XRPは特有材料として米証券取引委員会(SEC)との裁判問題を抱えている。裁判関連の動きについて、リップル社の代表弁護士James K.Filan氏は、2023年3月31日かそれ以前に、米連邦地方裁判所のアナリサ・トーレス判事による略式判決が下ると予測している(11/15 CoinPost)。
クリプトに逆風が吹き荒れた今回のFTX事件は、リップル裁判にも何らかの影響を与えてしまうのだろうか。裁判関連のニュースはこれまでにもXRP価格に大きな影響を与えてきたため、年明けにかけて裁判の動きも注視しておきたい。
(11/24 午後8:30時点)
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