DOT(ポルカドット)、ダイバージェンス発生。上昇転換なるか?
Daily Market Report 2022/11/7
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今回のレポートは前回レポート(Daily Market Report 2022/9/12「DOT(ポルカドット)、次の押し目は?」参照)の結果を振り返りつつ、最新の市場環境を織り込み、新たにシナリオをアップデートした内容である。
前回のレポートでは、日足ベースでは900円台前半くらいまで下落調整するが、週足では引き続き1,500円台を目指すというシナリオを考察した。
前回執筆の9/12時点では1,100円弱、9/18には900円割れまで下落、その後、横ばいが続いたが、現在は1,000円台を回復しているので、おおよそシナリオどおりに進行中だ。
ただし、テクニカル面から上昇の勢いが衰えていることが確認できるため、今回のシナリオは、日足ベースではまたも調整後、週足ベースで上値1,200円台を目指す展開に修正する。
上昇におけるターゲットプライスは1,500円台から1,200円台まで引き下げることとした。
考察を以下に記載していく。
・予想と結果
週足Bidチャート(左図)日足Bidチャート(右図)(当社取引ツールより作成)
上:DOT/JPY価格
中:MACD(12,26,9)
下:スローストキャスティクス(14,3,3)
DOT(ポルカドット)のチャート・価格情報はこちら
上図は、DOT/JPYのチャートであり、左は週足(期間:2022/2/28~現在)、右は日足(期間:2022/6/10~現在)のそれぞれにMACD(12,26,9)とスローストキャスティクス(14,3,3)を反映させたものである。
先述したとおり、前回は日足ベースでは900円台前半まで下落調整するが、週足では引き続き1,500円台を目指すというシナリオを考察した。
結果は、前回執筆時点の1,100円ほどから、日足ターゲットプライスの913円まで下落、レンジ形成(上右図黄色四角)後、現在1,000円台を回復した。しかし、週足のターゲットプライス(1,500円台)には届かなった。
ここで、前回執筆の9/12~現在の相場状況を振り返ってみる。
9/18-19にかけての暗号資産市場は、9/21に予定されていた米FOMC(米連邦公開市場委員会)において、3会合連続での0.75%の大幅利上げが見込まれていたことがリスク性資産の頭を重くし、米国株が崩れる中、暗号資産市場も全般的に軟調な推移を辿った。
続く11/3に行われたFOMCでも0.75%の大幅利上げが決定され、4会合連続での大幅利上げとなり米国株式市場を筆頭に一旦はリスクオフに傾き、BTC/USDでは節目の20,000ドル付近まで売りに押された。
しかし、11/4には米国株式市場で反発傾向が強まると、暗号資産市場にもリスクオンムードが波及し終値で21,000ドルを回復した。
・マルチタイムフレーム(MTF:MultipleTimeFrame)分析を用いた今後のシナリオ
週足Bidチャート(左図)日足Bidチャート(右図)(当社取引ツールより作成)
上:DOT/JPY価格
中:MACD(12,26,9)
下:スローストキャスティクス(14,3,3)
上図は、先に記載したDOT/JPYのチャートに対して今後のシナリオを追記したものである。
冒頭でも記述したが、次のシナリオは、日足ベースではまたも調整後、週足ベースで上値1,200円台を目指すという展開である。
週足ターゲットプライスを引き下げた理由を含め、以下に詳細を記述していく。
<上位足(週足)の注目点>
・上昇要因
①MACDのダイバージェンス
②MACDヒストグラムがプラス推移
③MACDが0付近に
④ストキャスが売られすぎ圏でゴールデンクロス(上昇圧力は前よりは弱まっている)
・下落要因
⑤なし
<下位足(日足)の注目点>
・上昇要因
⑥MACDヒストグラム極大値更新
・下落要因
⑦MACD線・シグナル線がプラス圏推移
⑧ストキャスが買われすぎ圏
・詳細:週足
①MACDのダイバージェンス
上左図の白二重線部分、ダイバージェンスが確認できる。ダイバージェンスの発生はトレンドが弱くなっていることを示すため上昇要因とした。しかし、ダイバージェンスは出口戦略に用いられるのが一般的なので、厳密には上昇要因ではないことには留意したい。
②MACDヒストグラムがプラス推移
MACDヒストグラムがプラス圏で極大値を更新している。このことから下落トレンドでないとわかる。ヒストグラムはMACDラインのゴールデンクロス・デッドクロスに先行するので、ヒストグラムの縮小が確認できれば下落の後押しとなるだろう。
③MACDラインが0付近に
MACDラインが7/18のゴールデンクロス形成後、じわじわと0に上昇傾向にある。MACDラインが0に近づくということは、移動平均線の縮小を意味し、今後トレンドが発生する可能性を示す。また、プラス推移は強い相場、マイナス推移は弱い相場を示す。このまま0を抜け、上昇トレンドが発生するか注目だ。
④ストキャスが売られすぎ圏でゴールデンクロス
ストキャスが売られすぎ圏の20付近でゴールデンクロスしている。しかし、同じ810円付近をつけた7/11週と10/10週を比較すると、ストキャスは上昇していることがわかる。このことから上昇圧力が弱まっていると推察できるのではないだろうか。
そのため、週足ターゲットプライスを1,500円から直近高値の1,200円に引き下げた。
⑤週足下落要因なし
以上5点から、週足では上昇目線、ターゲットプライス1,200円と考えられる。
・詳細:日足
⑥MACDヒストグラム極大値更新
これは②で記載したものと同様。
依然、拡大傾向だが、11/7が陰線のため、日足レベルでは縮小に向かい、10/25以降の上昇トレンドは落ち着くかもしれない。
⑦MACD線・シグナル線がプラス圏推移
本来、MACD線・シグナル線のプラス圏推移は強い相場を示す。しかし、④の考え方同様、同価格帯(1,040円付近)の9/13と現在を比較すると、9/13はマイナス圏、現在はプラス圏のため、9/13より売り圧力が高まっていると考えられる。
⑧ストキャスが買われすぎ圏
ストキャスが80を超えているので、買われすぎだということがわかる。
以上の3点から、日足レベルでは下落と考えられるだろう。この場合のターゲットプライスは、A.直近レンジ上限の970円付近、B.レンジ下限820円付近となろうか。
上位足環境の流れは上昇なので、970円を割ることができるかが関門だろう。
以上、週足、日足のテクニカル分析の計8点から、日足ベースでは970円まで調整後、週足ベースで上値1,200円台を目指すという展開が考えられるのではないだろうか。
(11/7 午前7:00時点)
・銘柄別価格前日比(%)
社内データより作成
11/6の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は-1.62%、中央値は-1.93%、標準偏差は1.25%となった。
最大上昇銘柄はCHZ/JPYの6.32%、最大下落銘柄はIOST/JPYの-4.35%。
最大上昇銘柄のCHZ/JPYは、3日続伸。10月半ばから他取扱銘柄に対して逆行高が続いており、心理的節目の40円をしっかりと上抜けした。今月末から始まるワールドカップに関連して、フットボールクラブチームのファントークンへの需要が高まっている側面も考えられそうだ。
最大下落銘柄のIOST/JPYは、1.7円を目前に失速。直近3日間は他銘柄と同様に下値を切り上げる動きを続けていたものの、独自材料も見当たらない中で暗号資産市場全体が軟調な展開となり、上昇一服。
10月のレンジ上限近辺である1.55円付近まで押し戻され、再度方向感を探る展開となるか。
・24時間ボラティリティ(%)
社内データより作成
11/6の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は4.39%、中央値は4.57%、標準偏差は2.20%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はCHZ/JPYで11.32%。
一方、最もボラティリティの低かった銘柄はZPG/JPYで0.00%となった。
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