底固い動きを見せるBTC(ビットコイン)。トレンドラインブレイクなるか?
Daily Market Report 2022/10/19
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・BTC(ビットコイン)相場の振り返り
BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら
上記は、5/22から現在までのBTC/JPYの日足チャートである。
6月上旬ごろには約400万円をつけていたBTCであったが、6/10のCPI(消費者物価指数)や6/16のFOMC(連邦公開市場委員会)などの結果により、インフレ警戒から、6/18には約230万円まで下落した。
しかし、そこから約4か月の間、230万円を試す様子もなく、底固い動きが続いている。
ここ一週間に焦点を当てて値動きを整理すると、10/11は、数日前から下落基調であったが、約270万円で下髭をつけて反発した。
10/12は、11日の反発のままに続伸した。
10/13はCPI発表の日であり、CPIは、総合の市場予想8.1%に対して結果8.2%、コアの市場予想6.5%に対して結果6.6%という発表があった。
ほとんど予想通りではあったのだが、BTCの価格は、CPIの結果発表後の初動は下振れ、約255万円まで下落した。
その後急反発をみせ、10/14も続伸し、約290万円まで伸びたが反落。
ここ3日でもう一度約290万円をトライしたが、現在は約287万円を推移している。
・今後のファンダメンタルズ要因は?
10月中には、暗号資産が大きく反応するであろう経済指標は見受けられないが、11/3にはFOMC(連邦公開市場委員会)がある。
ここで、前述した6/16から、現在まで3度あったFOMCの要点をまとめておく。
6/16のFOMCでは、
①予想通り0.75%利上げ
②2022年末の政策金利想定3.25~3.5%
が発表され、BTC価格はFOMC後の6時間で約7%の上昇をみせた。
7/28のFOMCでは、
①予想通り0.75%利上げ
②その後は利上げペースを緩めることを基本線にすること
③ハト派的な内容
が発表され、BTC価格はFOMC後の6時間で約6.1%の上昇をみせた。
9/22のFOMCでは、
①予想通り0.75%利上げ
②インフレを2%まで戻すという引き締めスタンス
③ドットチャートにより、タカ派の利上げ見通し
が発表され、BTC価格はFOMC後の6時間で約6%の下落が生じた。
11/3のFOMCでも、市場のコンセンサスは0.75%の利上げとなりそうだ。
12月のFOMCも0.75%の利上げが見込まれているが、仮に1%を示唆する発言や、コンセンサスを裏切るような発表があれば、ボラティリティは高くなるので注意が必要だろう。
また、米国株と相関性が高いがゆえに、時価総額が大きい企業の決算結果にも、自ずと左右されてくる。
現在、決算シーズンの真っただ中であるので、そちらにも注意が必要だろう。
・テクニカル分析
最後に、BTC/JPYをテクニカルな視点で分析する。
BTC/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
上図は、2021/11/8から現在までのBTC/JPYの週足チャートである。
上図の通り、およそ一年にわたって抵抗線となっていたトレンドライン(上図 ※)に、トライしようとしている状況だ。
もし、このトレンドラインを上抜けるようなことがあれば、下落相場からレンジ相場を経てトレンドが転換するという相場の動きも考えられるだろう。
一方、このトレンドラインに接触するとすれば300万円付近になるのだが、300万円の上値抵抗線もあり、材料を伴わず簡単に上抜けることは難しいかもしれない。
仮に、上抜ければ590万円も視野に入るが、トレンドラインで値が抑えられるのであれば、下落傾向が続くこととなろう。
トレンドラインに沿って上値を削る動きとなれば、6/18につけた約230万円を下抜ける展開も考えられる。
今週、または来週あたりには決着がつきそうではあるが、どのような値動きを見せるのか、注目だろう。
(10/19 午前3:00時点)
・銘柄別価格前日比(%)
社内データより作成
10/18の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は-1.06%、中央値は-1.16%、標準偏差は0.69%となった。
最大上昇銘柄はZPG/JPYの0.25%、最大下落銘柄はOMG/JPYの-2.49%。
最大上昇銘柄のZPG/JPYは、ボラティリティが低くあまり変動しなかった一方で、暗号資産の前日比が大方マイナスに傾いた結果、最大上昇銘柄となった。
最大下落銘柄のOMG/JPYは、8月中旬からレンジ相場となっているが、225円のレンジ下限を試す展開となった。反発はしたものの、現在約233円であり、レンジ下限が近い展開となっている。
・24時間ボラティリティ(%)
社内データより作成
10/18の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は4.46%、中央値は4.56%、標準偏差は1.32%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はXRP/JPYで6.76%。
一方、最もボラティリティの低かった銘柄はZPG/JPYで1.05%となった。
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